第7話
郁は毎月定期受診のため、病院に通院して
いる。
この日は母が学校まで迎えに来る。
高校生だから大丈夫だといくら言っても、母は譲らなかった。
「状態は安定していますね。投薬の効き目もいいようです。ですが決して無理はしないで下さい」
医師の言葉を聞いて、母はホッとしていた。
郁はその様子を横目で見た。
生まれた時から心臓に重篤な障害を持っていた郁は、生まれて直ぐに手術が必要だった。
それから手術を繰り返した。
子供の頃から入退院を繰り返していた。
母は郁のためなら何でもした。
食事に気を配り、無理はさせず、常に郁の身を案じていた。
妹の凜もそんな母を見て育ったせいか郁を常に気にしている。
母は過保護と言って良かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます