第6話 決闘の時間
雨が降り始め、辺りがじめじめしてきた。
そんな中、ユミー達はケンナ王国の巨大暴力団と戦闘を繰り広げていた。
「おら!!」
ユミーの激しい声がした。
ものすごい風圧と共に敵をバッタバッタとぶっ飛ばしていた。
ユミーの周りにいた敵を全て倒すと敵と戦う内にさっきまでいた場所と離れてし
まったことに気づいた。
少し疲れていたがトミー達の援護に行こうと思った。
だが、一件の家から壁を突き破りすごいスピードで1、2㎝の鉄球が飛んできた。
ユミーは鉄球に当たり、遠くの方へぶっ飛んでしまった。
「あいつが一番パワーがあった奴なのか?」
鉄球が飛んできた、家から角の生えた奴が出てきた。一人は男でもう一人は女だ
った。
「そうなんですが、やはりマッハ5の鉄球にぶっ飛んでしまいましたね。さすがは
リザードマンの誇りと言えるラッチェ様です。」
ラッチェという名の男は退屈そうに
「俺は、俺と戦えるやつを探しているんだ。あんな雑魚にやられてたまるかよ。
それより、お前は中で警備してろ。」
「わかりました。」
そう言うと女の方は黒い霧に包まれて消えていった。
「さてと、一暴れしてやろうかな。」
その頃…
「よし、これで終わりだ。全員を気絶させたけどこれはどうやって捕まえる
ん?」
「まあケミーが封印すればいいんじゃない?」
辺りを見渡していたヘファイストが言った。
「おい!何か来る!身を守れ!!」
一瞬の内にトミーは全員に盾を張った。
そしてヘファイストに張ってあった盾から激しい衝撃音がした。
空から人影が降ってきた。
そしてヘファイストの盾に拳をぶつけた。
(ヤバい!ヘファイストは一番遠い!遠いほど俺の盾の耐久力は弱くなってしま
う。)
ヘファイストは腰からレーザーソードを出し、ラッチェに向かってレーザーソー
ドを振るとトミーの盾が割れてしまった。
ラッチェはというとレーザーソードの間合いの中にもいたにも関わらず、空中に余
裕な表情で浮いていた。
「お前はまさか、暴力団ライジングスネークの当主、ラッチェだな。スキルはBボ
ール。1.5㎝から2㎝の丸いものを自由に動かせるスキルだ。」
ラッチェは指を鳴らした。
「正解!」
「ふん!」
二人は静かに睨み合った。
ラッチェは腰に閉めてあった、革箱を開けていくつかの丸い銀に輝いた玉を手で
持てる位に持った。。
「Bボールショットガン!!」
ラッチェの放った弾丸は色々な方向に飛び散った。
「くッ!!」
ヘファイストは靴が輝き、弾丸の散っていた方向の逆に一瞬で動いていた。
散った弾丸が後ろにあった家にめり込んでいった。
「ふう、そのボールなかなか殺す気満々じゃねえか。だが、俺の武器も暴れてぇ
みたいだがな。」
そう言って後ろから一丁のマシン銃を出した。
「少し手こずりそうだが面白そうだ。」
ラッチェは手に着けていた、手袋から出た弾を拳に握りしめた。
「ショックガン起動」
手に持っていた銃をラッチェに向けてヘファイストは引き金を引いた。
とてつもない衝撃がヘファイストの腕を走った。
「お前らはそこにいろ!!」
弾丸は実弾ではなく、衝撃でラッチェは後ろに物凄い勢いで飛んでいった。
「まだまだ!!!」
ラッチェは後ろの家を5軒ほど突き飛ばし、体制を整えた。
靴が再び輝きラッチェの後ろに着くと、すぐさま方手に持っていた、レーザーソ
ードを振りかざした。
ラッチェは自分の革箱に入っていた、Bボールを使ってレーザーソードの柄に弾を当てレーザーソードを突き飛ばした。
「俺は今手袋をしている。そして、この手袋は特殊な作りになっている。手の甲
に弾が9個入る仕組みだ。指がある方向から発射ができる。中では手の甲に触れる
ようになっている。俺は離身離さずに着けている。」
「なんとも長いお話だな。」
「まあ、聞いてくれ。俺のスキルは握った1.5㎝から2㎝の玉を自由に動かせる。
最高スピードは俺の手に触れている時間が長いほど最高スピードは早くなる。」
ヘファイストは少し顔が暗くなった。
「まさか…」
ラッチェはニヤリと笑った。
「ご想像の通り。この手袋に入ってるのは5年前から使っている弾だ。ずっと手の
甲に触れている。その最高スピードは計り知れないだろう!!!」
ラッチェは両手をヘファイストに向けた。
「さよなら、武器に頼ることしかできない、哀れな軍人さん。Bボールストライキ
ング!!!」
ヘファイストの靴が再び輝いた。
(甘いぜ!弾が発射される前に俺が高速で移動すればいいだけだ!弾は速すぎて
軌道なんて変えられることはできないだろう!!)
ヘファイストはすぐさまラッチェの後ろに回った。
「残念!!」
ラッチェは手を後ろに向けて2発目を撃った。
弾はヘファイストの胸の辺りに勢いよくぶつかってしまった。
ヘファイストは膝をつき倒れた。
「次はあいつらかな。」
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