第2話  そんなバカな

雄太が「龍の瞬きって、何だろうな?」と本を頭上に掲げて見ていた。

雄太は「うわ。何だこれ?」と本の周りから、大きな光が当たりを照らしていた。

雄太は本を持って、その光に照らされるようにして本の世界に入って行った。

ラスキーが「お、お前。おい、起きろよ」と雄太の顔を叩いたが、起きる気配が無かった。

雄太が目を覚ますと、そこには大きな飾りが飾ってあり、そこには小さな子が、こちらを見ていた。

雄太が「君は誰だい?」と思わず尋ねると、リークスが「僕は、ラスキーの弟。君は誰なのか分からないけど、ゆっくりしていけば良いよ」と雄太の顔を見て去って行った。

ラスキーが来て「やぁ?目が覚めたかい?」と大きなカゴを下に置いて、雄太のそばにやって来た。

雄太が「あ、俺の事を助けてくれたのは、ラスキーだろう?ありがとう」とラスキーに握手をしようとしたが、ラスキーは「あ、ごめん。知らない人とは親しくするなってしきたりなんだ」と雄太の手を払った。

雄太は「此処は何処なんだ?」とラスキーに訊ねると、ラスキーが「此処は、ベネシスと言う国だ。本当に、お前何も知らないのな」と雄太に偉そうな態度を取った。

雄太が「え?俺、この国の事は何も知らんよ?それに、お前達の事も何も知らないし、俺此処初めて来たから」とラスキーに話をした。

リークスが「おい、兄ちゃん。この人、家に居たけど、何でまた助けたんだよ?」とラスキーに詰め寄った。

ラスキーが「それは、仕方ないだろう?何処も行く宛が無いんだから、家に泊めてやるしか無いだろう」と厳しく叱った。

リークスが「ふーん、じゃ、僕には兄ちゃんが2人もいるんだな?僕は、幸せ者だ」と笑顔で話をして居た。

そこに近所に住んでいるリサが居て、「何?なんか騒がしいけど、誰か居るの?」と声を掛けた。

ラスキーが、「リサ。ごめん。うるさくして。たった今、リサもこっち来るかなと思って居て、でも、リークスも居るだろう?騒がしいのは勘弁してくれよ」とリサを横目で睨んだ。

リサが「まぁ、良いけど。夜遅いからあんまり、うるさくしないでね」とラスキーの家を思いっきり閉めた。

ラスキーが「うるさくしたらダメだろう?もう少し静かにしてくれないか?」と雄太に注意をした。

雄太が「ごめん。俺も此処に来てから気が気じゃ無いから、元の世界に戻りたいだけなんだ」とラスキーに声を掛けた。

リークスが「そうだぞ?兄ちゃんの迷惑にだけはなるなよ」と雄太に注意している姿勢に、ラスキーが「リークス。ありがとうな?兄ちゃんのために、こんなに尽くしてくれる弟が居るとは、我ながら涙が出る」と話し合って居た。

雄太が「はいはい。もう、こっちまで迷惑だ。勝手に兄弟ごっこして居ろよ」とラスキー達に話し掛けた。

リークスや、ラスキー、雄太は、その日は静かに眠りに着いた。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る