〜機械人形師に異世界転生～歴史が改変されているので正しい認識にしていきます。

第24話 学園って面倒くさいの塊だ

「おはよ」

「おはようございます。ルト様」

「んー？おはよご主人」

「それで？この小さいのどうしますか？」

「んー、僕の職（ジョブ）に関係してそうなんだよね」

「あら？そうなんですか？こんな小さいのが？」

「今まで原因不明だったのにも理由ありそうなんだよね。まだ分かんないけど」

「そうなんだゼ」

「だから、とりあえず面倒見ようかなーって気持ち」

「そうですか、いつの間にか死んでないといいですね」

「勝手に殺すんじゃないゼ。ホタル達はほぼ死なないんだゼ」

「まあ、らしいから大丈夫でしょ」

「ルト様がそれでいいなら良いです。でも、生活も一緒にするんですか？」

「分からないゼ。ホタルは何も聞かされてないんだゼ」

「この子何も知らないのに、早く着いちゃって暇らしい」

「…バカなんですか？」

「…たぶん？さっき質問を聞いても返ってくるの分からないだった」

「バカなんですね。なら、安心ですね」

「何が安心かは分からないけど、僕の不思議だった職（ジョブ）について知る鍵になりそうだからこの出会いはいい結果になるといいなって思ってるよ」

「なるんだゼ〜」

「まあ、このバカは置いておいて。昨日受けた試験結果来てましたよ。……っと、はいコレです」

「お、ありがとう早いんだね届くの……って、今どこから出した？」

「ふふ、乙女の秘密は知らない方が時にはいい事もありますよ」

「あ、あはは。よし、次から気をつけようと思うよ僕は」

「それで？結果はどうでした？」

「あれ？ニコが先に見てるものだと思ってたわ、見てないんだね」

「当たり前ですよ、見るわけないじゃないですかそんな、非常識じゃ無いですよ」

「…そだねー。お、合格だ。やった〜」

「それはそれは、良かったですね」

「おめでとう？だゼ」

「それより、学園って結局なにする場所なの？あんまり知らないで父さんに受けろって言われるがままに受けたけどさぁ」

「試験の時に説明なかったんですね、私が知ってる限りの説明なら出来ますよ？しますか？」

「お、それならお願いしてもいい？」

「そのまえに、ご飯持ってきますね。本日も旦那様とレイ様ラヴィ様が遠征でいらっしゃらないため、ルト様のお食事系は任されておりますので」

「僕はまだそんなに子供みたいな扱いされてるんだね、勝手にご飯出てくるしいいか！ありがとう。食べながら学園について教えて」

「分かりました。少々お待ちくださいね。ホタルの分も持っていきますが何がいいとかありますか？」

「ホタルはなんでも食べれるからなんでも大丈夫ゼ」

「分かりました、一緒の物持ってきますね」

運ばれてきた、朝ごはんを食べながら話を聞くことにした。

「まず、今回ルト様が行かれる学園（学園名＝リーヴァル・フィオロール）は研究者と教え子という上下関係になり、家庭教師などでは教えられない専門的な分野を研究している者に教えてもらうことが出来ます。学園には3年間通うことになり、長期休みが2回あり、クラス対抗祭・学園祭・代表挑戦祭という王都を使ったお祭りが3回あります。

ちなみに、この学園では自宅から通うことも出来ますが、学園が運営している寮に住むことも出来ます。また、学園ではクラスが別れていて1級>2級>3級というクラス順に並べられ、1年生は基本的に一般枠は入試で決まって、貴族枠は1級or2級どちらかに入ることが決まっています。ここまでで、聞きたいことはございますか？」

「Q…三年間の理由は？」

「A…特にありません、最低三年間は学園生活を送って世界の常識を身に付けてどこに行っても困らないようにする、というのが学園の目的です。ですので、学費を払っていればいつまで居ても大丈夫だそうです。そこから研究者になった方も少ないですがいるそうですよ？」

「Q…お祭りってなに？」

「A…お祭りは基本的に戦うことが多く、クラス内で代表者を決めて勝ちを競い合う言わば力比べが主な開催理由です。2回目の長期休み明けの弐星（二月）に開催される代表挑戦祭ですが、まず学園には学園代表生徒と呼ばれる強さを順位付けした上位10名がおり、その者たちに挑戦することが出来るお祭りで、代表生徒に指名された者のみが参加できるお祭りとなっているので確定参加ではないことをお間違いなさらないようにお気を付けください」

「Q…1級クラス2級クラス3級クラスで何が違うの？」

「A…基本成績で見られるのですが3級クラスは魔法・魔術の基礎から学びたい人（庶民）の為のクラス。2級クラスは基礎はできているが応用を習っていない人のためのクラス。1級クラスは自分で選ぶのが面倒くさいという貴族特有の我儘クラスなので近寄らないことをオススメしますよ、ルト様はイライラしてしまうと思うので。まあ、この様にクラス間で関わることが少ないようになってます。

ちなみに、学園内ではカーストが存在すると言われていて、神聖な学園なのに庶民が我々と同じ空気を吸うなという過激派貴族も居ますのででお気をつけください。特に、すぐ勝負を仕掛けてくる人が年々増えているという話をよく王都では聞きますので面倒事に巻き込まれて一般枠で入ってきた貴族という事でがバレないようにしてくださいね」

「要するに、3級クラスは基礎を学ぶ場、2級クラスは応用、1級クラスは自主性が無い貴族の場ってこと？」

「まあ、簡単に言えばそうですね。それに1級クラスはルト様のような親に言われたからという理由の人が多いのも有名ですよ」

「へー…あ、紅茶とってくれない？ニコ。・・・ありがとう。説明を続けていいよ」「これ美味しいゼ」

「そうですねー、基本の説明は終わったのですが何かありますかね〜？…あ、ウワサでしか聞いたことが無いので本当かは知らないのですが0級クラスというものが存在するそうですよ？なんでも全て自分で選択していくクラスなんですって」

「面白そうだね、多種多様なことが出来るクラスなのかな？」

「さー？どうでしょう？本当かは分からないので何も言えないですが、時々話題に上がるため存在はしてると思いますよ」

「そのクラスに入れるといいな、正直貴族たちのクラスに混ざるの面倒だと思って2級クラス入ろうとしてたから」

「あら？それならいい情報でしたね、あとちなみに伝え忘れていたのですがルト様は寮生活になるか王都に家を借りるかの2択なので決めておいてくださいね。それに生活に必要なものも用意しておかないといけないので今日から忙しいと思いますよ」

「…まじか、僕が用意しないとダメ？」

「貴族の名を使うなら簡単ですけど、ルト様は庶民に扮して生活しているのでバレた時の方が面倒ですよ。確実に」

「えー、マジか。末っ子って自由だけど不自由だよね」

「そんなもんですよ、家を継ぐか継がないかで差が出てしまうのは。今回の買い物は一応私も同行するので準備出来次第街に行きましょうね」

「あああああああ仕方ないかー。あ、美味しかったよニコありがとう」

「美味しかったゼ」

「それなら、良かったです。では着替えをして街に買い出し行きますよ」