第22.5話 あの夢の中

また、この感覚だ。今は何時なんだろう。ここはどこなんだろう。僕は何を見せられてるんだろう。


『─────…さん?』

『…げて───…た、だけでも』

『…だよ!────さん!…で!』

『だめよ、言───聞き…い』



『この、区域もやられてたか』

『おーい、こっち来てくれ。ここにも人が居る!』

『…こりゃー、ひでぇ。下半身ごと瓦礫に潰されてペチャンコになってやがる。────もったいねぇ』

『くそ!また助けられなかった、どうする?オラ達でこの人出してから次のところに…』

『いや、時間の無駄だろう、助かるやつを最優先だ。』

『そ、そうか。確かにオラ達がもらった指示はそうだったもんな、次のところ行くか』

『そうだ、早く行けば助けられるかもしれん』

『なぁ、ところでなんか声しないか?オラ達以外のなんだろう?泣き声みたいなの』

『聞き間違えじゃないか?俺には聞こえないぞ?一応念の為後で他の救助隊にも聞いてみよう。子供の泣き声を聴いたかって』

『そ、そうだな。オラいろんな声を聞きすぎて幻聴が聞こえ始めたのかも』

『オレたちはこっちがメインの救助対象区域だからこっちいくぞ』

『そうだな、あっち側の区域は別のやつに任せよう。瓦礫が多すぎてオラたち2人じゃ、時間がかかっちまう』




「なんで、あの子隠れたんだ?助けてもらえばいいじゃないか」

『・・・』

「なんで、助けを求めなかったんだ?よく分かんないな、この子の考えてること」

『・・・バイバイ』

「…ん?なんか言ったな。誰に向かって言ってた?今。全然見てなかったわ普通に瓦礫の後見ちゃってた。にしても、この建物が壊れるくらいの地鳴りってなんだよ、この世界変だよ」

『────』

「お?動き出したぞアイツ。おい、なんでそっちに行くんだ、そっちはさっき瓦礫の後がすごいからって人が居ない方だぞ?」

「おい!待てよ─────


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