第14話 試験ってマジ?


「…ということで、お勉強の嫌いな時間になりましたので部屋に入ってもらいます。出る問題は例年通り少ししか変わらないようなので対策さえ出来ていれば合格できるそうですよ」

「りょ。また声かけるわー」

「分かりました、一応コチラで測っている時間で進めていきますね。早く終わったからと言って見直しをしないでサボろうとしないでください?癖になってしまっては元も子もありませんから」

「ハイハイ、何回目の説明よ。子供じゃないんだから覚えているよ」

「なら、良かったです。では始めますよ」


『ということで始まりました。

嫌いな試験勉強のお時間ですよ皆さん。

なぜ急に始まったのかと言うと、僕は貴族枠に入らず一般の方で入るそうです。何故かは知りません、ニコにそう言われました。なので、従っています。合格したらいいモノくれるって言うから頑張りたいと思うのです。が、僕は勉強が嫌いです。誤解を招くような言い方していますが好きな科目ですら長時間向き合うことはできません。それなら動いている方が楽しいからですね、ええ』


なんて、考えていても解かれないので頑張ります。

来週試験らしいので。幸いここから王都は近いので移動に時間はあまり取られません、魔法も使えるし。

「あー、めんど」

本で読んでた専門分野を使わないで、一般常識を問われる問題が多く使われている試験内容らしく、内容を理解すれば一般枠の最上位である末席で入ることが出来るってニコが言ってた。




隣の部屋からを使ってルトの見てる2人がいます。

「・・・ルト様はやる気あります?この感じ」

「さぁ?やる時はやるから分かりやすいけどこの方すぐ飽きちゃうから長続きしてるモノの方が珍しいのよね。あ、ほら見てペン置いたよ」


「ペン置いたよ。では無いのよ、お姉ちゃんニコ

「・・・シャル?お姉ちゃんニコとここで呼ぶのはやめなさい。ここではキチンとニコさんって呼びなさい?ナチュラル呼び過ぎて一瞬ビックリしたわ」


「…いいじゃん2人しか居ないんだから」

「どこに他人の目があるか分からないんですよ?気をつけなさい。最近、旦那様の様子が変なの気づいているでしょ?貴女なら」

「まあね流石に気づく、あのもうそろオッサン死ぬんかな?」

「やめなさいそんな不謹慎なことを言うのは」

「はいはい、…この時間めんどうくさいね〜」

「そんな事言わないのシャル!・・って、またルト様は水で遊んで!飲水だって言ったのに」


「・・無理でしょあの人に常識を求めようとするのだって【先見】と【ソラ様】の子でしょ?本人は母親を知らないから気づけないけど」

「そうね、学園で一体どこまで身に付くのか分かりませんけどね。ただこれ以上を求めてそうなあたり旦那様の考えが私たちには読めませんね」


「なんでもいいけどね、マニーお金貰えるなら仕事するだけだから」

「やめなさい、ここでその話するの」

「んじゃ、あれ。止めて来たら?」

「…なんであの人は目を少し離すと!」ニコが部屋を飛び出してルトのところに来た

「ルト様?真面目に勉強してください?」

「あ、、やべごめん」急に話しかけられたので声のする方に気が行ってしまい維持することが出来ずにニコの近くで水が爆発してしまった。

「あのー、ニコさん?」

「…なんですか?」

綺麗な下着赤色してまぁ…「パァン!」と屋敷中に大きなビンタの音が響き渡ったという。


後日『もう、なんでこんな日に限ってダサい下着!』とニコが言っていたとシャルが要らん報告を僕にしてきた。(その情報で救われる生命がありますありがとうございます)


「・・ルト様?真面目に勉強してくださいね?私たちに迷惑をかけないでくださいらね」

ばぃ、ずびばぜんでじだはい、すみませんでした

「分かったなら、いいんですよ」

治癒魔術を使えるものを呼び、治してもらいながらちゃんと真面目に勉強することにした。



「ルト様、お時間になりました」

ニコの呼びかけで集中していた体が急に負荷がかかったように重くなったように感じた。

「勉強って長時間やるの難しいや。諦めたい」

「それ慣れてないからですよ?多分」

「残り1週間で行けるかな試験」

「一般枠なんで行けなくても大丈夫ですよ?落ちても私が養いましょう」

「ニコ、僕とても頑張ろうと思う」

「あれ?反応がおかしいな?」

なんて愉快なやり取りをしながら、今日が終わり。

あと数日で試験という所まできてしまった。




「王都ってオリアナの件以来か」


数日前まで家でヒィヒィ言ってた人がここに来て現実を見たくないが為に懐かしさに浸るとは思わなかった。

「そうですね、私は旦那様やレイ様・ラヴィ様の付き添いで来させて頂くことが多いので、また来なきゃ行けないという感覚でいますよ」

「ごめんね、付き合わせちゃって」

「いえいえ、私はルト様の使用人メイドですので当然ですよ」

「ありがと、ところでニコ。ひとつ聞いてもいい?」

「はい、なんでしょう?」

「…なんで僕ら商人ウソの格好してるの?」


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