第10話 報連相は大切に
「ごめんね、ほんとにあの二人が」
止めてくれたのは最近合格してニコの部下に配属された見習い
「あ、いえ。ニコさんに対応を覚えさせられているのでこの程度では」意外と心強いな
「抜け出せなさそうだったし、僕は先に風呂に入ってくるよ」
「はい、分かりました。2人の方は私が見張っておくのでごゆっくり」
「助かるよ、最近の子なのにすごいね」
「いえいえ、ニコさんの教育の
「そうか、キツいことあったら相談してね。それじゃあ任せた」
「はい、いってらっしゃいませ」
任せて風呂に行くことにした。
「…一応警戒しておいたけどほんとに大丈夫そうだな」
何事もないことの方が怖いが考えすぎか。
「…ここまで無事だと怪しすぎるんだが?」
こんなに静かな時間を過ごしたのは久しぶりだった。一応自分の
【オープンジョブ】
すると、目の前に薄いガラスのような透明な板が出てきた。
「…僕が読んでいた本にも書いてない
「この【
疑問が残るばかりである。
「やっぱり、使える
やはり、
「また今度ばあちゃんのところ行こ、ばあちゃんなら何か知ってないかな?」
突然、扉が叩かれる音がした
「ルト様、お食事のご用意が出来ましたのでお呼びにまいりました」
「あ、はーい今行きます」
ノックとか久しぶり過ぎてビビったわ、ニコなんてガチャって豪快に開けるか先に居るかだったもんな、と考え扉を開けるとシャルが居た。
「お呼びにまいりました、ルト様」
「ありがとう、ところでニコは?」
「ニコさんでしたら旦那様がお帰りになられた際でそちらに向かっていったのでもう先に居るかと」
僕が風呂に入っている時に父さんが帰って来ていたらしい。
「そうなんだ、兄さんは?」
「レイ様はまだお帰りになられてないようで明日か明後日にと、報告を受けております」
歩きながら雑談していたのですぐ着いたように感じた。
「おかえり、父さん」
「おー、ルト。はよ座れ。話はそれからだ」
なんか怒ってる?と感じれるような表情をしていた
「さあ、いただこう」
いつもの祈りをしてからご飯を食べ始めた。
食べ終わって、報告会の時間になり今日のことについて聞かれた。
「それで、どうだったんだ?適性
「
【
「…なんだろうな?ワタシは初めて聞くは名前だ、ラヴィは知ってるカ?」
「さー?知らないわよ、私の
「それもそうだな、何か分かったことがあったら教えてくレ」
「わかったよ、父さん」
「あと、ルト来月から王都の学園に通ってもらうカラ準備しておくように」
「え?初耳だけど」
「言ってなかったのか?ニコ」
「もう、そんな時期でしたっけ?忘れておりました、申し訳ありません。こちらのほうで手配をしておきます」
「それにしても、レイ兄さんとラヴィ姉さんは長期間居なかったこと無かったけど行ってないの?」
「あー、この学園制度が出来たのがここ2、3年の間だからね」
「そうなんだ、僕は行かないとダメなやつ?」
「ああ、行っておいた方がいいだろうな。ナゼならこの制度が出来た理由が王が就任した時に感じた、特定の貴族間の仲の悪さ・平民との交流を深めるという考えがあってのこトだからな」
「今の王様はそんな感じなんだ」
「そうだな、他貴族からは変わり者とバカにされていたらしいが前の王が任命したと王の側近である
バレン・タイン様がおっしゃってたな」
(すっごい甘い匂いしそうだな ……ってなんで思ったんだ?)
「まあ、今回の話はこれで以上だ。何かほかにあるか?あ、仕事の話はレイから聞くからラヴィはいいぞ、いつも通り何も報告しなくて」
「はーい、助かりますー」
「それじゃア、解散」
そう言うと、父さんは使用人を数人連れて広間を出ていった。
「姉さん勘違いならアレなんだけど、今日少し言葉強くない?父さん」
「そう?いつもあんな感じじゃない?」
「そうかな?じゃあ僕が疲れてるからかも」
「そうかもね?お姉ちゃんが癒してあげるよ〜」
「ニコ、学園の話は後日にしてもらってもいい?
今日少し体が疲れてるっぽいから早めに休むことにするよ、ごめんね」
「あーあ、お姉ちゃんの事無視するんだー」
「分かりました、また時間がある時にでも共有致しますね」
「ありがとう、それじゃあ僕は自室に戻るよ。おやすみニコ、姉さん」
「あーあ、無視するんだー。…おやすみ」
「おやすみなさい、ルト様」
僕が扉を閉めたあと直ぐに話し声が聞こえたが何を言っているのかは分からなかった。
「…それで?ニコ、なんで学園のこと教えてなかったの?あなたの事だからなにか理由があるでしょ」
勘が鋭いこのお方には隠し事が通用しないなぁと改めて実感させられた。
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