第50話
部屋に入り ドアをロックすると、陸斗はすぐに緑の体を引き寄せ、抱きしめてキスをした。
陸斗の荒い呼吸と共に、生温かい舌が緑の口内を這っていく。
2人はそのままベッドの上に崩れ落ちた。
抑え込んでいた欲望の強さだけ、快楽に変わっていく。
陸斗は野獣の様に緑の体を愛撫する。
緑は体を大きくのけ反らせ、歓喜の声を上げた。
陸斗と緑は丸一日を、ベッドの中で過ごした。
「明日、何処か行きたい所ある?」
と陸斗が尋ねると、
「ちょっと1人で行ってみたい所があるの」
と陸斗の腕の中で、緑が言った。
「よかったら、俺が案内するよ」
「ううん、大丈夫。1人で神社巡りとかするのが趣味なの。それより 陸斗は早めに家に帰ったほうがいいんじゃない? あまりのんびりしていると、奥さんに変に思われるよ」
「あいつは ぽけぇ〜っとしてて鈍感だからわかんねえだろうけど、親がメンドイからな。
…まぁ、そうするか」
ー翌日ー
陸斗と緑はモーニングを食べると 部屋に戻って帰り支度をし、ホテルをチェックアウトした。
「ここで、いいのか?」
運転席の窓から顔を出し 陸斗が尋ねると、緑はコクリと頷いた。
「また連絡しても…いいんだよな」
少し躊躇った後、緑はもう一度頷いた。
「じゃあ、気をつけて帰れよ」
「陸斗もね」
走り去る陸斗の車を見届け、緑は歩き出した。
緑が足を止めた。
目の前は 陸斗の父親が営む店だった。
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