第27話

 ついにFランクとなった。リリーはまだGランクだが、パーティとしてFランクなら一人前として扱ってもらえる。


 Fランクってのは、俺の感覚だと前世のバイト君だ。


 Gランクってのは子供のお手伝い。


 バイトは社会人として十分戦力になっている。下手な正社員より役に立つバイトだっている。侮るなかれだ。


 冒険者ギルドは実力主義みたいで、実力者とみたら応援に力をいれてくれるようだ。

 ある意味権威主義よりわかりやすい。


 しかし、鑑定スキル持ちがいるなら、ごまかしにくいところはでてくるかなぁ。


 それで、Fランクになったから、Eランクの常設クエストもやれる。同じく依頼クエストも可能になった。ここからが冒険者ともいえる。頑張りますかね。


「でだ。パーティー名希望あるか?」


「え、ええ。そ、そうゆうのはリーダーのヒロの役目だよ。わ、私は従うから。」


 ん?リーダーは俺か?ま、そりゃそうだな。逆は想像できん。


 パーティ名ねぇ。俺だとどうしても囲碁にかたよるんだけどなぁ。


「パーティ名は、GOジー、オーでどうかな。意味?あれ、そういえば今やってるゲームの名前をいってなかったな。GO、ジーオーっていうんだ(ほんとは囲碁とか碁だけどな。)


 おれはこのゲームが元のスキルをもってるし、ゲームも面白くて好きだからな。いつか俺たちが有名になったら、このゲームも流行らせたいって思いもあるんだ。なにせ女神様からもらったゲームだからな。」


「そ、そっか。女神様はこのゲームが大切なのかもね。そ、そうだね。流行らせるのがいいのかもね。うん、わかった。ジーオーでいいよ。」


 あれ、アルファベットって伝わらないの?んー?。ま、今はいいか。


「よし、じゃ俺達は今日から、パーティ名ジーオーだ。理由を聞かれたらゲーム名だと答えるか。・・・聞いてくれるかね?ま、いいか。」


 さて、次に考えるのは常設クエストの処理だ。薬草Eは特に問題がない。問題なのはそれが採取できる場所が奥地へと入っていくってことだ。


 魔物E このあたりだとヴォンフォックスと、ブラックウルフらしい。いきなり増えたな。


 ヴォンフォックスは単騎で活動する魔物らしいが、素早いらしく中々捉えられないらしい。攻撃力や防御力より、この素早さが問題でなかなか討伐できないとか。


 一方ブラックウルフは単体だとさほどの攻撃力や防御力ではないらしいが、こいつらは群れる。通常5匹前後で群れをつくり、狩りもこの群れで行う。一匹を倒している間に他のウルフに攻撃されるのが厄介な魔物らしい。ウルフ系の定番だな。


 黒(ノワール)(コウ) ・・・トタッ。


「ダブルスパイクッ」パンッパンッ。・・・。コロン。



 先ずはヴォンフォクス討伐っと。素早いだけの魔物など俺達の敵じゃない。

 こいつはドロップがめちゃおいしい。


 黒(ノワール)(ウッテガエシ)


「ワンワンワン!」ザシュザシュザシュ。


「リリーまだ5匹までしか効果ないみたいだ。そっちの一匹たのむ。」


「わ、わかった。ダブルスパイクッ!」 ザシュッザシュー。


 一見問題なくどころか、楽勝に見えるが、レベル差か武器性能差か、リリーの武器の弱さがちょっとだけ気になる。


 今は補助メインだからいいが、これから魔物が強くなるなら武器強化は必須だな。


 ・・・・・


  ※本日の成果

 報酬 50,000G(アリア姉の目が点になっている?)

 孤児院へ 0G 

 残り 88,000G(10,000リリーへ他飯代)

 F級 ヒロ 

 G級 リリー


「・・・。とりあえずパーティ名はジーオーね。不思議な名前だけどなんでもいいといったのはこちらですし、問題ありません。変えたかったら又いってください。


 さて、ジーオーのお二人は既にEランクの常設クエストを問題にしていないことはわかりました。でもね、ここから上がるなら依頼クエストをこなしてもらわないと上がりにくいです。


 無理強いをする気はないのですが、できるだけお願いしますね。か、し、もありますしね(にこっ)」


 それはもういいって。怖いわー。


「あはは。えーとアリア姉ちゃん、さすがに常設クエスト試さないうちに依頼クエストは受けれないよ。実力の確認ってこともあるからな。


 明日は俺達休日に決めてるから、休み明けには検討してみるよ。」


「はい。そうゆう理由なら実力の確認後でもちろん大丈夫です。いつもながら計画的に活動してますね。


 あ、そうそう。そろそろ資金も溜まってきてるでしょうから、防具か武器の強化はおすすめです。なんといっても命を守るものですからね。リリーちゃんも女の子だし気を付けてあげてくださいね。」


 やっぱりそうゆう判断になるか。考えていたことだから了承する。


「丁度考えてたところなんだよ。アリア姉ちゃん、ムチってしってるか?できれば買いたいんだけど?」


「ムチ?また珍しい武器を使っていますね?ヒロ君は確かスキルで攻撃できるんでしたよね?あれ、それだとリリーちゃんがムチを使ってるんですか。スキル的に合うのかしら、めずらしいですね。


 えーと、そうですね。確か武器屋では普通扱いはないはずだけど、たのめば製作はしてもらえるはずです。いまどこの武器屋へいってますか?・・・あ、そこは腕がいい職人さんですし、ムチも大丈夫なはずです。ほんとにたまにしかいないんですよ。ムチ使いは。」


 あのおっさん、評判いいんだな。アリア姉のお墨付きならいくしかないな。


 ヒロはF級へ他特になし。


 ステータス リリー

 名前   :リリー

 性別   :女

 年齢   :10

 職業   :冒険者見習い

 Lv   :4 → 5

(以下他人には表示されない。例外はあり)

 HP   :13  → 15

 MP   :19  → 22

 STR   :8 → 9

 DEX   :30 → 35

 VIT   :14 → 16

 AGI   :14 → 16

 INT   :25 → 30 

 MND   :24 → 28

 スキル  :植物魔法(成長・操作)


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