第10話
次のスライムが現れたので早速試してみる。
黒(ノワール)(シチョウ)
黒を召喚してシチョウを使ってみる。
いつものアタリフォーメーションから右側に一匹多く配置され4匹に増えている。
右に一匹多いから、相手は左に避ける。そこへー
アン! なんと、最初の一匹が瞬間移動して仕留めた。
ふむ、相手が遅いスライムだったから決着がついたが、相手が早い魔物なら更に躱しただろう。しかし、その先へまた繰り返し送り込むと。
これは速度のありそうな魔物にもいけそうだな。とりあえずはF級ホーンラビットか。
だけど、危険のリスクがなぁ。
・・・あ、そうだ。
・・・・・
「アリア姉ちゃん、今日もクエスト処理おねがい。」
アリア姉はどうやらいつも窓口の端の受付担当らしく、ここは初心者御用達みたいだ。
普通の冒険者と同じ窓口だといろいろ問題が起きやすいため、初心者専用窓口を受付けの一番隅っこに設けているそうだ。
自然とここへきてしまったが、普通の冒険者の圧力があると端っこによるよなぁ。そりゃ。
「はい、ヒロ君リリーちゃん今日も無事帰ってこれてよかったです。
初心者はとにかく最初にケガをするものだからね。それだけでも二人は優秀なんだけど・・・。
うーん、三日目でこれですか。ちょっとすごいかも。・・・。まずは清算しますね。お二人の冒険者カードを出して。
・・・はい、ありがとうございます。今日の成果は3000Gよ。
ねぇ、ヒロ君。スキル情報提供するつもりはないですか?」
お、きたきた。実は早いうちに提唱しといて、あとは黙っておこうと思ってたんだ。
最初の成長していないうちなら、まあまあかな?って程度のスキルだけど、25級位から始まるってのがこのスキルの将来性の怖さだ。
25級でこれなら、名人だと英雄クラスも夢じゃない。
ま、だれでも名人になれたら苦労はしないがなぁ。くっ。なれる未来が見えねぇ。くそ、くやしくなんかねぇ。
「うーん。でも、銀貨1枚だと新しいスキル情報にしては安くない?それなら秘密でもいいかなーと。」
当然売値は上げたい方向です。
「ヒロ君ほんとに初心者なの?もう駆け引きできるのね。そうねーレアスキルだし、一枚ってことはないですね。
それにヒロ君達は順調に成果を上げているから優秀なスキルだろうってのは想像できるしね。そうねー
受付担当の権限で銀貨5枚でどうですか?もし評価が高かったら加算ありますよ。」
ここで釣り上げてもいいが、アリア姉は今のところ良心的に対応してもらっている。
ここは譲るところだな。
「アリア姉ちゃんの頼みだしなぁ。いいぜ。5枚で手を打つよ。」
「あらヒロ君ありがと。ぜひお願いします。でも、ヒロ君てバランス感覚の優れた商売人みたいな雰囲気ありますね。私の気のせいかしら。
えーと、それじゃ奥の練習場へいってもらえる。今日の担当はと、えーとジョニーさんて人がいるから、この紙をもっていって頂戴。スキル情報の件っていってもらえればいいわ。
え?えぇ、もちろんリリーちゃんも一緒でいいわ。一人だと怖いでしょ?ここ。」
・・・・・
練習場へいったら入口に座っている強面冒険者風の人がいた。他にそれっぽい人もいないのでこの人だろう。
「係のジョニーさんてあんたか?」
「ん?たしかに俺がジョニーだが。へーレアスキルか、こいつは面白いな。
まずはスキル名だ。何?アイ・ジー・オーだと。まったく中身がそうぞうできないな?説明はなんて書いてあった。
とあるゲームの技が基本だと?そのゲームって知ってるのか?
知らない?聞いたこともないな、確かに。
もしかしたら神のゲームなのかね。よし、次は実際にスキルを使ってみてくれ。」
俺はスキル(アタリ)だけ使う予定だ。
「あの打ち込み用の柱を相手でいい?攻撃スキルなんだ。
OKいくよ。」
黒(ノワール)(アタリ)
「アンアンアン!」(ザシュッ)
打ち込み柱は大きく欠損した。以前より強くなっているようだ。
「ほー。魔獣召喚スキルってことだな。一匹が三匹に分身して攻撃すると。
おまえのレベルはいくつだ?1?ほんとに初心者だな。それでこの威力なら強いスキルかもしれんな。
そうだなーホーンラビットまでなら当たれば一発で倒せそうだ。ただし当たるかどうかは運だなぁ。いまから挑戦するなよ。せめて防具やポーションもってから挑戦するんだぞ。
いや、礼はいい。レアスキルが消えるのはもったいない。」
いや、その本音は隠してほしかった。
俺達はジョニーに書いてもらったメモをもってアリア姉のところへ戻り、銀貨7枚をゲットした。どうやら加算判定があったようだ。
よし、これでポーションが買える。
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