第19話


「私たちはムサシお前とは2度あったことがある。」


「みた事ないな〜」


「ラモンズさん行きましょう!!」


「はい!」


「私は〜四魔の1人、デブトーン!!お前らなんかには負けないよ〜」


振りかざした鎌が全てを切り裂いた。


「お前は親の仇…」


そう言って包帯に包まれていた刀を出した。


「な〜んで、お前がそれを持ってる〜?」


「鬼には関係ないだろ…お前ら鬼のせいでこの街の者は何人も…」


「おいおい、それはお互い様だろ?今はどっちが先に突っかかったなんて関係ね〜だろ〜?」


「僕の両親も全部奪ったのはそのデカい鎌だ…あの時の仇!!やるぞ! l天叢雲あめのむらくも!!!」


天叢雲あめのむらくもは代々ヤマトの認められし者のみに伝承されて行く神刀。


「少しは〜骨がありそうだ〜、お前らイエナガを見つけてこい〜」


気怠そうに話すデフトーン


「よそ見すんなよ!!」


俺でも着いていくのがやっとなぐらい早い攻撃だった。


「面白いね〜」


「あぁ、面白いよ。」


バラバラ…


なんとデフトーンの鎌は一瞬にして切り刻まれた。


「調子に乗るなよ〜!!」


「お前じゃ絶対勝てないぜ。トドメだ!」



.


.


.


_街中心部


「おい!イエナガを出せ!!」


魔族が暴れていた。


なんとか私の結界で魔族からの攻撃を守っていた。


「アイリスちゃん大丈夫?」


「はい、でも流石にこの数は…」


そんな時…


「待たせたね。」


この声は。


「エレカ??」


「お待たせ、アイリス。あいつらは私たちに任せて。」


私達?


「みんな鬼は全員倒せ。分かったか。」


ヤミさんの合図


「もちろん。くノ一はこっち全部倒すわ。」


空気感の変わったヒカリさん。


「エレカ、いくわよ。」


「はい!」


集中…ぶっつけ本番だけど…


「雷遁…麒麟!!!」


これがウチが秘密箱を開けて手にいた禁術。


まさかみんながウチに授けるっていうと思ってなかったけど。


魔族達が一瞬にして消えていった。


「流石ね、エレカちゃん!私たちも行くわよ。」


「エレカ…凄い…」


この数日であんだけ成長したんだ。


「あ、あの!カンナさん。ここから絶対出ないで下さい。」


とりあえず私はラモンズさんとムサシさんの所へ向かった。


.


.


.


「ラモンズさん。あれは…」


「ムサシさんが1人でな。」


そう、ムサシさんは傷一つついておらず、ボロボロになった魔族の姿があった。


「お、鬼を舐めるなよ〜」


天叢雲あめのむらくもに勝てる訳がない。」


「俺は負けてねぇ〜!!」


パンパン


誰かの手を叩く音が聞こえた。


人だった。

それに何故か見覚えがあるような。


「どうみても、お前の負けだろ。」


「誰だ貴様〜!」


シュン!!っと音がした


「だから負けだって。」


そう言って一瞬でデフトーンの首を切った。


「誰なんだお前は!敵か!」


「うーん…今は敵じゃ無いのかな?」


「大丈夫だよ。この街に危害を加える気もないからね。あ、そうだ!この首をお土産にもってくか。じゃまた会おう”可愛い可愛い妹”よ。」


「あ、あなたは私の兄なのですか!」


「まぁ、覚えないよね。でも無理もない。またいつか会えるさ。」


そう言って居なくなった。


戦いは無事に終わった。


__次の日


アイリスのおかげで怪我人もなく済んだらしい。


「なぁ、聞いたか?」


「どうやらそうらしいな。」


ムサシさんの活動と同時にどうやら逃げて回っていたヒデヤスさんの姿があったらしい。


「みんな本当にありがとう。この街を…ここを守ってくれて。」


ムサシさんは私たちにお礼を言っていた。


「いやいや、今回は俺は何も活躍なかったし…」


「アイリスさんとエレカさんの活躍もお聞きしました。」


「私は出来ることをやっただけで…」


「まあウチは禁術まで覚えましたからねぇ。」


エレカは忍者という人達に修行をしてもらい、秘密箱を開けてさらに強くなったらしい。


「あの、力不足かも知れないですけど良かったら皆さんの仲間に入れてもらえないでしょうか?」


ムサシさんからまさかの提案だった。


「勿論ですよ!!」


こうして怖すぎるぐらい順調に仲間が増えていった。


.


.


.


「いや〜なんだか懐かしいですね。」


「何がだ?」


「2人の頃ですよ〜」


「あの頃はキツかったな…」


「はい、タイムーとか今思い出しても…」


「本当にありがとうな。」


「へ?」


「いや、辛いけどアイリスのおかげでどんどん進んでいけたしさ。俺本当に出会えて良かったよ。」


「私も…」


「ウチもだよ!!」


「エレカさん!?」


「いつから居たの…」


「ずっと聞いてましたよ〜相変わらず2人はイチャイチャして〜」


「してませんよ!」


「してないよ!」


「ハハッ、2人ともそっくり〜」


「すいません旅の準備が終わりました。」


「ムサシさん、行きましょう!」


「あ、逃げた〜」


私達はこれからどれだけ強くなれるのでしょうか。


.


.


.


ヤマトを出る事になった。


「長!私、ムサシはこの方と旅をして来ます。」


「皆の者、ムサシを頼むぞ?」


「こちらこそよろしくお願いします。」


「はぁ、行っちゃうのね。」


「カンナさん!」


「まあ私はどっちでもいいけどね。」


チュッ、ムサシはカンナにキスをした。


「俺は昔からカンナ一筋だぞ。」


「ば、ばか!!!!」


「では皆さんまた会いましょう。コジローも元気でな?」


「はい!勿論ですよ!!」


こうして私達はヤマトを後にした。


.


.


.


「あ、あの!魔王に会いたいって人が!!」


「魔王様、こんな弱いやつより俺を雇ってくださいよ。裏切りませんよ、人は嫌いなんで。」


「そいつは、デフトーンの首か…ククッ面白い、魔族を集めよ。」


そう言って魔族に動きがあった。


.


.


.

「あとは最後の1人、賢者だな。」


「そうですね!」


「今までこうやって仲間を見つけて来たんだな。」


「見つけましたわよ、お兄様!!そして…泥棒猫!!」


「お、お前は…」


「逃げろ!アイリス!みんな!」


「で、でも!ラモンズさんを1人には…」


.



.



.




.


「勝者!2年のアイリスだ!!!」


「ハァ、ハァ」


あっという間に2年が経った。



ー続くー

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