第10話:マシン解説

「はぁい♪レイです。今回はわたし達のマシンを紹介していくね」

「じゃぁ、まずは俺のマシン、リバティF (フォーミュラー)からだな」


マシン:リバティF

・MAシャーシ (電池落とし)

・バンパー

フロント:カーボンスラダン (市販)

リア:カーボンスラダン (市販)

・ローラー

フロント:12-13軽量ダブルアルミローラー

リア:下段:19mmオールアルミローラー

上段:19mmプラリングアルミローラー

・タイヤ

中径ホイール

24mmペラタイヤ

フロント:マルーン (ハーフ)

リア:スーパーハード

・モーター

マッハダッシュ

・ギア比

3.7:1

・マスダン

サイド:ギロチン式スライダー (シリンダーx1)

リア:東北ダンパー (スクエア)

・その他

各種ベアリング

72mmブラック強化シャフト

カウンターギアにモーターピンを使用

・重量:135g


旧リバティエンペラーのボディを加工し、MAシャーシに乗せて使用している。

中学時代にショップのお姉さんにもらったボディなので大事に使い続けている。

ボディを傷付けたくないため、ヒクオなどにはせずギロチンを採用。

ギロチンに中空シャフトを組み、アーチ状にスライドする独自のシステムになっているが、プラボディも合わさって少し重い。


「特段変わったことはしていない、カツいだけのマシンかな。ボディをそのまま使うためにギロチンを採用しているがよく制振してると思う。コースによってモーターやギアは変えるが低く綺麗にまっすぐ、よく走るよ」

「うん、部長のマシンはほんと安定して速いよね、MAシャーシの剛性を活かしているマシンだと思うな」

「ありがと。最近フレキばっかりになってきて同じことしてると勝てないかな、と思ってMAでがんばってるぜ!」



「次はわたしのマシン、艶雷!最初のアバンテちゃんもかわいかったけど、ホエイルマシンに改修する際にボディも変更したんだ。艶やかなライキリボディ!すごくかっこよくできたよ♪」


マシン:艶雷 (ライキリ)

・MSシャーシ (フレキ)

・バンパー

フロント:C-ATバンパー

リア:C-ATバンパー

・ローラー

フロント:上段:19mmプラリングアルミローラー

下段:19mmオールアルミローラー

リア:上下:19mmプラリングアルミローラー

・タイヤ

中径ホイール

22.5mmペラタイヤ

フロント:ハード

リア:マルーン

・モーター

マッハダッシュ

・ギア比

3.5:1

・マスダン

サイド:シリンダーx1

リア:アイアンテイル (ノーマルシャフトx2)

・その他

各種ベアリング

72mm中空シャフト

フロントヒクオ

・重量:125g


C-ATのホエイルマシン。

まだ完成していない仕組みとされているが、その回帰性能は他に類を見ない。

小径で安定させられるようにMSシャーシのセンターシャーシ底面をヤスリで磨き、薄く削り落としている。

レーンチェンジや3レーンが苦手なので、どちらかというと5レーン公式向けのマシン。

まだまだカスタマイズの猶予がある。


「じゃん♪とりあえず完成しました、新しいわたしのマシン!」

「ほんと速い、それでいてジャンプの入りがいいし、あんな無茶な作戦で走りきったくらいだ、どんなコースにでても大丈夫かもな」

「いやいや、まだ3レーンのレーンチェンジ問題は解決してないし、ギア周りとか詰めて行ける部分はたくさんあるよ」

「うむ。調整しながらさらにブラッシュアップしてきたいところだ」

「あ、伍代です。次のマシン紹介は私のブラックウイングです」


マシン:ブラックウイング (レイホークガンマ)

・TZシャーシ (グラスファイバー入り)

・バンパー

フロント:フロント用3mmカーボン

リア:リア用カーボン

・ローラー

フロント:12-13軽量WA

リア:上下:19mmプラリン

・タイヤ

中径ホイール

24mmペラタイヤ

フロント:スーパーハード (ハーフ)

リア:ハード (ハーフ)

・モーター

パワーダッシュ

・ギア比

3.5:1

・マスダン

サイド:シリンダーx1+アジャスト

リア:シリンダーx1

・その他

各種ベアリング

72mmブラック強化シャフト

リア:モーターピン打ち

ノリオ+中空シャフト

ギアの位置だし

フローティングギア

・重量:105g


TZシャーシで出来うる改造の全てをつぎ込んでいるようなマシン。

本当の意味でカツいマシンと言える。

3点接地になってしまっていたので、俺の持っていたグラスファイバー入りのシャーシと換装。

元の走りを取り戻し、その漆黒の翼を羽ばたかせる。


「あっ、シャーシ交換で走れるようになりました、師匠ありがとうございます」

「おぅ、ただこのマシン、ほんと完成度が高いな、ほとんどいじるところがないぞ」

「あとはギア周りの設定の見直し、モーターも古いので育成し直したいところです。あ、そうだ、軽量化してもいいですか?」

「シャーシをか?全然やっちゃってくれ。ただグラスファイバーシャーシは割れやすいから気をつけてな。細かいチューニングでも走りは変わるからな、大会までに性能を引き出してやりたいとこだな」

「はい、この黒翼で全てを掴み取ります!」

「お、おぅ (やっぱこの子なんか変だ)」

「次はあたし!あたしのソニック!!」


マシン:ソニック (ハリケーンソニック)

・ARシャーシ

・バンパー

フロント:簡易ATバンパー

リア:簡易ATバンパー

・ローラー

フロント:下段:830ベアリングローラー

上段:8−9mmダブルアルミローラー (逆付け)

リア:8−9mmダブルアルミローラー (逆付け)

・タイヤ

中径ホイール

26mm (無加工)

フロント:ハード

リア:ハード

・モーター

ライトダッシュ

・ギア比

3.5:1

・マスダン

フロント提灯:マスダンパー

リア:マスダンパー

・その他

軸受け:POM

60mmノーマルシャフト

バンパー連動フロント提灯

・重量:140g


ARシャーシだが簡易ホエイル化することで、コーナーの0スラスト化とレーンへの戻りやすさを両立している。

それ以外はほとんどノーマルでモーターをライトダッシュに変えているだけだが、各所バランスがいいのかなかなか速い。

凝ったことをしなくても速いマシンは作れる、そんな見本のようなマシン。


「おにいちゃんに教わったこのグネグネするバンパーがいいの!」

「それはいいものだよな、安定と速さを比較的簡単に手に入れられる」

「ライトダッシュで安定しているから、テクニカルコースであればわたし達の中で一番速度が出せるかも」

「ふふふー!烈兄貴とおにいちゃん、二人のおにいちゃんに作ってもらったマシン!最高でーす!」

「お、おぅ (やっぱこの子なんか変だ)」


ーーーーーーーーーー


解説:


・MAシャーシ

後発の両軸シャーシ。

全シャーシの中で最も剛性が高く、安定した走行が可能。

ただ、その硬さが仇になり、着地やジャンプでレーンに触れた際に弾かれやすい。

ATバンパーなどを駆使して解決できれば、どんなシャーシとも渡り合えると思います。


・電池落とし

ミニ四駆でもっとも重いパーツは電池です。

この搭載位置を下げることで重心を下げる、マシンを安定しやすくする改造を電池落としといいます。


・カーボンスラダン

コーナー侵入時の衝撃をバンパーをスライドさせて和らげるパーツ、スライドダンパー。

効果が高いのですが、市販のものはジェラルミン製でめちゃくちゃ重いです。

これをカーボンにすることで軽量化と剛性を確保できます。

ただ少し高いです。


・ギロチン式スライダー

通常のマスダンパーは垂直に可動するが、ギロチン式はヒンジをつけてスイングするようにマスダンを可動させます。

制振性はともかく、見た目がかっこいいです。


・東北ダンパー

リアのマスダンパーをプレートに付け、スイングするように設置したもの。

マスダンパーとしての機能と、空中での姿勢制御に役立つ。

なんで東北なのかは謎…


・モーターピン

モーター軸のこと。

モーターを分解して取り出してパーツとして利用するのだ。

ミニ四駆のシャフト系パーツでもっとも強度があり、腕力で曲げることすら困難。

モーターはよく壊れてしまうが、廃品からもパーツがいろいろ取り出せるので、捨てるなんてもったいない!


・シリンダー

マスダンパーの形状の1つで、ナット避けの窪みがついている。

そのため通常のマスダンパーより低く設置でき、重心を下げられる。

また2つを組み合わせて制振性を上げたりもできる。

基本的にこのマスダンパーを使うことが多いです。


・アイアンテイル

ミニ四駆キャッチャーで尻尾のようなパーツを製作し、その最後尾にシャフトやマスダンなどをつけ、制振性を得るための仕組み。

東北ダンパーと同じく姿勢制御にも使え、使用率は高い。

ホエイルマシンは基本的に搭載している。


・ハーフタイヤ

ミニ四駆はハンドルがないのでコーナーリング時にドリフト、滑っています。

この時、タイヤの摩擦が抵抗になっているのですが、幅を半分にすることで抵抗を減らし、コーナーリングをスムーズにできます。

ただタイヤ幅のレギュレーションがあるので、ダン付きに削るか、ダミーのタイヤなどで調整が必要になります。


・アジャスト

マスダンパーの一種で、薄く平べったい。

少し重量を増やしたいが縦の嵩は減らしたい場合に重宝される。


・POM

ポリオキシメチレンの略。

金属代替プラスチックと言われるもので、耐久性が金属に近い樹脂とされている。

特にシャフトの軸受に関してならベアリングより性能が高い。

ただし、六角シャフトとの摩耗で削られるのも早く、交換などメンテナンスが必要になる。

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