カスミソウ

第48話

「何度？」

「39.1」

「たっか」

これじゃ家に帰すわけにはいかねえな、と呟く響の声に異常なほどまでも反応してしまう。

「ん、どした？」

「あたし昨日友達の家に泊まったことになってるから今日帰らないと……」

涼ちゃんが心配しちゃう。

こんな時でも涼ちゃん優先なあたしにヘドが出そうだ。

しっかりしろ渚、もう涼ちゃんは諦めるのでしょう？

「なら逆に都合いいじゃねえか、今日も友達の家に泊まることにしろ」

なんて無茶な。

「あたし今までそんなことしたことないの。だから無理です」

「お前はもう生まれ変わるんだよ」