第13話
「えー次は1週間後の校外学習ですが、1年生は水族館、2年生は野外民族博物館、3年生は科学館です。親睦会も兼ねているので、それぞれのクラスの学級委員が仕切ってまとめてくださいね。」
校外学習か。
毎年この時期にしてるんだよね。
まあ校外学習と言う名の遠足みたいなものなんだけど。
これが面倒臭いんだ。
特に学級委員だとクラス全員に声かけなきゃいけないし、全体をまとめたりとか案内とかしなきゃいけない。
ぶっちゃけこれをしたくなかったから、学級委員なんかになりたくなかったのに。
親睦会なんて、私には必要ない。
勝手にやりたい人達だけでやればいい。
こんなの高校生活に必要ないから。
「春日さん!楽しみだねーー!!」
相変わらず笑顔で私に話しかけてくるバカ犬。
私は犬山くんを無視して先生の話を聞く。
「明日のホームルームで一緒に行動する班を決めてください。4、5人で1グループです。グループの決め方はどんな方法でも大丈夫ですので。」
行きたくないなぁ。
こういうの本当に嫌。
グループ行動なんて面倒な事、したくないんだけどな。
「今からプリントを配ります。各クラス目標を考えて下さい。校外学習ですので、それに見合った目標を考えるように。」
校外学習なんてただの遠足でしょ。
何が目標だよ。
そんなもの決めたって、達成なんか出来ないよ。
隣を見ると、ウキウキした犬山くんがいて、思わずため息が漏れた。
このバカ犬に目標を考えさせると、きっとろくな目標にならない。
あーもう、本当に嫌だ。
こんな奴と1年間学級委員なんて、私大丈夫なのかな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます