私はロボット
第2話
ざわざわと教室はいつも騒がしい。
女の子たちは平気で教室でお化粧をしたり、爪にカラフルな液体を塗り、鼻がもげるんじゃないかと思う香水をプンプンとさせている。
男の子たちはバカみたいにでかい声でゲラゲラと笑いながら下品な話をしては、教室にいる女の子たちを品定めする。
何ですか、これは。
そもそも高校という所は、こういう事をする場所ではない。
3年間勉学に励み、そして良い大学に行き、将来安定した生活を手に入れる為の大事な場所。
なのに。
なのに・・・。
みんなは勉学に励むどころか、友達だの彼氏、彼女だの、関係のないものばかりに力を入れて、本来の目的を見失っている。
これは、かなりまずい。
今の高校生活がこんなに歪んでいるとは、思っていなかった。
こんなはずじゃなかったのに。
私はゴツンと机におでこをつけて項垂れる。
かけている眼鏡が邪魔だと思ったけれど、そんな事はどうでもいい。
女の子のキャピキャピした声。
男の子の教室に響く低い声。
うるさい。
本当にうるさい。
ここは高校なんかじゃない。
メスザルとオスザルが集まるサル小屋だ!!!!
もともとは私が悪いんだ。
高校受験に失敗して、こんなクソみたいな高校に来てしまったばっかりに。
あ、サル小屋だったか。
このサル小屋で私は1年間も頑張って来た。
クラスが変われば何か変わると思ったのに。
見事なことに、何も変わらない。
全く同じ光景、同じ景色。
ああ、なんて事。
本当に私の高校生活は終わってる。
これからの未来がとても不安だわ。
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