第5話男子高生バディとカーブミラーの怪談

 その日はホラーアニマルシリーズ「やみねこちゃん」の発売日だった。

 文字通りホラーテイストにデフォルメされた、手のひらサイズの可愛い病みねこのフィギュアである。

 マイナーな商品ゆえかネットで購入すると送料がかかる。ダメ元で駅前のホビーショップに問い合わせると入荷があるとのことで、休日の今日ふたりは駅前へと向かっているのだった。


 駅前へはバスで三十分ほどかかる。そのバス停まで雫のアパートから歩いて十分だ。白眉の家からはもう少しかかる。

「あっやば」

 不意にコートのポケットを探り始めた白眉が声を上げた。

「どうした?」

 雫が問い返す。

「財布忘れた。やばい財布ない」

 白眉は焦った顔であちこちのポケットを探っている。手ぶらなのでポケットになかったら無いのだろう。雫はポケットからスマホを取り出して時間を見ながら言った。

「今からならダッシュで取りに帰れば間に合うぞバス。僕先に行ってちょっとだったら待って貰うから」

 田舎のことである。バスは三十分に一本だ。連れが来るからちょっと待って!という客は珍しくない。

「ごめん雫、じゃちょっと行ってくる!」

 ダッシュで逆方向へと走っていった後ろ姿を見送って、雫はまたバス停方向に歩き出す。バスの時間まではまだ少し余裕がある。

 ちょうど近所の小学校のある所まで来ていた。休日なので学校内は静まり返っている。自分も通った学び舎を懐かしく思いながら一つ角を曲がった。

 小学校の正門前を通り過ぎる。少し歩くと信号の無い交差点になっていてそこには古びたカーブミラーがあった。

 そうだここは通学路に当たるんだと雫は思い出す。正門前の道は狭く、交差点は見通しが悪い。横から急に軽トラなどが出てくるので小さい頃の雫は随分注意深くその交差点を渡ったものだった。

 あの頃はカーブミラーなんて見てなかったな。

 ふとそんなことを思いながら交差点を渡った。その時、ちらりと見たカーブミラーに違和感を覚えた。

 自分のうしろに子供がいる。

 黄色い安全帽を被った、小さな子供。

 雫はつと後ろを振り返ったが、そこにはしんとした冬の朝の風景があるだけで子供はおろか人っ子一人居なかった。

 見間違いだろうか。

 そもそも今の子供はあんな黄色い安全帽なんか被っているのだろうかと思いながら、気を取り直してバス停への道を歩いた。


 *


「っあー間に合った!雫ありがとー!」

「運転手さんに感謝しろよ」

 結局白眉がバス停に着いたのはバスが到着した三十秒ほど後だった。

 これ以上遅くなるのならバスは一本見送ろうと雫は思っていたのだが、バスの扉が開いた時既にこちらにダッシュしている白眉の姿が近くに見えていたので少し待って貰ったのだ。

「すみません!皆さんもすみません!」

 白眉は雫が恥ずかしくなるほどの大声で運転手と乗客に礼を言って頭を下げた。プシューと音を立ててドアが閉まるその内側で白眉は汗を拭う仕草をした。

「あー良かった。間に合わないかと思った」

 その様子をなにやら微笑まし気に運転手が笑った。雫は白眉の袖を引いてバスの中間辺りの席に白眉と一緒に座った。

「おまえもうちょっと早く来いよ。恥ずかしいだろ」

「ごめんごめん。ほんっとごめん」

「良いよ。間に合ったし。……お前が忘れ物とか珍しいな」

「んーなんだろ。入れたと思ったんだけどな」

 白眉は不思議そうに首を傾げている。雫はまぁいいかと前を向いた。


 *


 結局その日は駅前のホビーショップで二人して目的のものを手に入れてほくほくとしていた。全六種のブラインドフィギュアだったが二人とも二つ目を引いた所で二人とも同じ目的のものが出た。白と黒のやみねこフィギュアである。果たして二人そろって二回引いてそろって白と黒が揃う事があるのか。二人は喜び合いながらその日は駅前で適当に遊んで、夜に両親が帰る前にそれぞれの家に帰った。


 その夜である。

 夢を見た。

 自分は小学生で小学校の正門から走って出て行く。

 黄色い安全帽を被って勢いよく交差点に飛び出す。

 急に白い軽トラックが出てきて自分は跳ね飛ばされる。

 下校途中の生徒が見る中に自分は固いアスファルトに落ちて、頭から生ぬるい血が流れている。

 鼻からも口からも血が溢れて止まらない。助けて欲しいのに、先生もみんなもただ自分を見ている。

 見ている。

 見ないで。

 たすけて。


 そこで目が覚めた。

 四畳半の畳に敷かれた布団の上で雫は涙を拭った。怖くは無かった。ただむしょうに悲しかった。

 たすけてくれない。

 どうして。

 そんな想いがずっと胸の奥で溢れていた。どうかしている。夢なのに。

 立ち上がって明かりをつけるとふと机の上の棚に飾られているやみねこのフィギュアが目に入った。

 白と黒のやみねこ。二頭身にデフォルメされたねこが眼帯や包帯で傷を隠して、しかしその表情はほんわりと笑っている。

 大した根性だ。自分も見習いたい。

 少し力づけられる気持ちがして、雫はまた布団に入った。電気はつけたまま、やみねこにおやすみを言って目を閉じた。


 *


 そんな夢も五日も続けて見ているとバテてくる。

「しずく?しーずーく。もう食べないの?」

 しきりに話掛けられて雫は我に返った。えーとなんだっけ。

「弁当。もう食べないの?」

 目の前で少し怒った表情の白眉が顔をのぞき込んでいる。高校のクラス内は今昼休みの真っ最中で、クラスメートが思い思いに机を寄せ合って食事をとっている。

「あ、ああ、たべるよ」

 雫の前にある弁当はまだ半分以上残っている。一方白眉はもう食べ終わっている。いつもは雫の方が早いのに。

 雫は中断していた弁当の消費に取りかかった。正直食欲はないが食べないと白眉に余計心配させそうだった。

「しずく。目の下。隈」

 急に言われて雫は弁当から目を上げた。白眉が下まぶたを指で指しながら言う。

「めっちゃ目の下クマさんになってるよ。寝てないんでしょ。なんかあった?」

 真面目な表情で言われてのこりの弁当を口に入れながら考える。

「なんかあるって言えばあるんだけど……いや別にいいや」

 冷静に考えればただ毎晩夢見が悪いだけなのだ。それ以外の事は起こっていない。

「なにそれ」

 白眉はあからさまに不満そうにジト目になった。

「心配してんだからね。お兄ちゃんに話してみなさい」

「誰がお兄ちゃんだよ」

「おれ」

「どこがだよ」

 雫は考えた。まあ心配してくれているのは事実だ。別に話してもいいだろう。

「最近夢見が悪くてさ」

 白眉はうんうんと真面目に聞く姿勢に入った。

「自分が小学生になってて、車に轢かれて死ぬんだ。それだけなんだけどもう五日も連続で見ててさ。やたらリアルな夢だし、疲れる」

 白眉は真面目な顔のままふうんと唸った。

「それ、なんか心当たりないの。夢見るきっかけとか。最近小学生と話したとか」

「特にないよ。小学生の知り合いもいないし……あ」

 そこまで言って思い出した。この間の休みに通った小学校の前。錆びて曇ったカーブミラー。

「そういえばこないだちらっと見たな。いや見たような気がするだけだけど」

 白眉は首を傾げた。

「何を?」

「うん、こないだやみねこ買いに行った時にさ、小学校の前通っただろ。あのカーブミラーにちらっと小学生が映ったんだよ。すぐ消えたけど」

「すぐ消えたけど……って、え?」

 白眉は話を掴みかねるという顔をしている。

「いや見間違いだと思うよ。誰も居なかったし。……思えばその夜からだなぁ夢見始めたの」

「……調べてみよう」

 なにやら深刻な様子の白眉に言われて雫は首を傾げた。

「……え、別に調べるようなことじゃ」

「調べるようなことだよ。しずくは取り憑かれやすいんだから。絶対その小学生の霊が取り憑いてるから。その内もっと悪いことになったらどうするの」

 一気にそこまで言われて雫は閉口した。確かに自分は取り憑かれやすい。それでも真っ昼間の小学校の前を通りかかっただけで取り憑かれるだろうか。

「……そう、かなぁ。考えすぎだと思うけど」

「大体こういうのは取り憑かれてる本人は気付かないんだよ。鏡見てみなよ。ひっどい顔してるから。とにかく今日授業終わったら噂聞いて回ってみよ」

 白眉は話をさっさと纏めると食べ終わった弁当が広げられている机の上を片付け始めた。確かにそろそろ昼休みが終わる時間だった。寝不足のせいか時間の感覚が鈍い。

 ……まぁ、とり憑かれてるかどうかは別としてそれで白眉の気が済むならいいか。

 雫はそう思い直して片付けを始めた。


 *


 放課後。

 授業が終わっても教室に残ってたむろしている生徒たちに、各クラス順番に話しを聞いて回った。白眉は雫と違い社交的なタイプでどのクラスにも一人は知った顔が居る。

 その中で一人、年の離れた小学生の弟がいるという男子生徒から気になる話が聞けた。

 

 その小学生の弟曰く。

 朝、正門横の交差点を一人で通るとカーブミラーに小さい子供の霊が映る。

 その子供は黄色い安全帽を被っている。

 その子供は昔その交差点で事故に遭って亡くなっている。

 その子供を見た人は近いうちに事故に遭う。


「え?」

 最後まで聞いてふたりは顔を見合わせた。事故に遭う?

 話してくれた男子生徒はまぁ子供の噂だよ噂、と言って笑顔で去って行った。

 残された二人は再び顔を見合わせて。

 各々頭を抱えた。


 *


 しばし後。

 二人は学校から出る気になれずまだ教室に残って二人で頭を抱えていた。

 窓の外は日暮れが迫り、教室内に残っている生徒は僅かだ。そろそろ出ないと教師に怒られる時間だった。だが。

「……ええと……」

「……うん」

 白眉が言葉を探し、雫が取りあえず頷く。

「……どうしようね……」

「……うん」

 雫は寝不足のせいでよく頭が回っていない。いくら取り憑かれやすいとはいえ何故小学校の前を通っただけで祟られなくてはならないのか。

 虚ろな目でそんなことを考えている雫を白眉は沈痛な面持ちで見守っていたが、ふと決心したように言った。

「成仏させよう」

「……え?」

「成仏させるんだよ、その子。そしたら雫が事故に遭う事ないじゃん」

「そうだけどさぁ……」

 成仏させるとは言っても、一体どうやって成仏させるのか。

「今から行ってみよう。そのカーブミラーのとこ」

 白眉が鞄を手に立ち上がる。雫はぼんやりと見上げた。

「行くったってさ……出るのは朝なんだろ?大体どうやって」

「良いから行くの!車に轢かれてからじゃ遅いんだから。行けばなんとかなるかもしれないし!」

 白眉の剣幕に押されて雫も鞄を持って立ち上がった。たしかにまだ死にたくはない。霊感音痴の白眉と行けば霊が嫌がってどこかに行くかも知れない。そんなことを考えながら足早に教室を出て行く白眉の後を追った。


 *


 小学校の前の細い路地に着いた時には既に日はもうとっぷりと暮れていた。正門は固く閉ざされ人っ子一人いない。周囲は古い住宅や月極の駐車場がある、田舎の住宅街だ。

「あのカーブミラーだね」

 周囲に車が居ないことを確認してから、交差点の真ん中に立って白眉が言う。ミラーには今は雫と白眉の二人の姿しか映っていない。

「あのミラーに後ろから付いてくる子供が映ったんだよ。一瞬。黄色い安全帽被った子」

「どんな子?男?女?」

 白眉に聞かれて雫は首をひねった。

「たぶん……男の子。まだちっちゃい。低学年の」

「……最近の子って安全帽被ってないよねぇ」

「ここで事故があったって話聞いた事ないしな。昔の話なんじゃないのか?」

 そこで車が来たので二人は交差点の脇に寄った。

 雫が車のライトが遠ざかって行くのを眺めていると、白眉は両膝をアスファルトについて手を合わせ始めた。

「……あの……ここに居る……人? 雫を事故に遭わせないで下さい。悪い夢を見させないで下さい」

 立って見ているのも悪い気がしたので雫も横について取りあえず祈る。もう夢に出てこないでくれ。僕を殺さないでくれ。というか殺すな。

 雫はなんだか腹が立って来るのを覚えた。たまたま通りかかっただけなのに、勝手に取り憑いて、勝手に殺すとはどういうことか。こちらが心霊スポットに行ったとかいうなら分かる。だが自分はただ普段通る道を普段通り通っていただけだ。

 これでは理屈が通らないのではないか。

 というような事を心の中で思い切り念じた。分かったらさっさとどっか行け、と念じた。

 その時ぼそりと白眉が言った。

「来るとこないんだったらうちに来てもいいから。俺の夢に来なよ」

 優しい声だった。雫は思わず立ち上がった。

「なんでそんなこと言うんだよ、懐かれちゃうだろ!」

 白眉は目をぱちぱちさせた。

「いやだって、可哀想でしょ、行くとこなかったら」

「そんなの霊の勝手なんだよ。行くとこないんだったら成仏すればいいだろ」

「成仏できない事情があるかも知れないじゃん」

 白眉も立ち上がった。

「事情があっても無関係な通行人に祟っていい訳じゃない。そういうのは山奥の心霊スポットとかでやればいい。ここは人間の道路だ、ここでやるな!」

 半分は交差点に向かって怒鳴っていた。子供の霊だって何をやっても許される訳じゃ無い。人里で人を襲えばそれはただの悪霊だ。人間で言えば犯罪者だ。霊の世界にも摂理というものがあるだろう。

「分かったらもう僕の夢に出てくるな」

 そう言い捨てて雫は交差点に背を向けた。膝を払う。

「帰るぞ。白眉」

「う、うん」

 白眉はまだ交差点に後ろ髪を引かれるように振り返って、

「うち来てもいいからね。……ほんとに」

 と最後まで小声で言っていた。雫はそんな白眉を腹立たしく思いながらも、この手の優しさは自分が一生持ち得ないものだな、と思った。


 *


 それでも、その夜、夢を見た。

 夢の中で雫は小さな子供になって交差点に立っていた。錆びた白の軽トラックが迫る。自分を轢く。分かっていて雫は車を睨み付けた。轢くのか。こんな小さい子を、お前は轢いたのか。

 小さな身体が跳ね飛ばされる。アスファルトに叩きつけられる。血が流れる。

 いつもと違った。地面で血を流していても、雫は雫だった。いつもは意識まで小さな子供になってしまうのに。

 こんな小さい子が、殺されてしまったのか。

 カーブミラーのある、小さな交差点。信号機がなくても防げた筈だろう。

 男の子を轢いた車は走り去って行く。一目散に走り去って行く。

 逃げやがって。

 睨み付けながら起き上がった雫の身体から、するりと少年が抜けた。

 少年は起き上がれない。もう二度と起き上がれない。死に床のアスファルトに身を預けてただ雫を見た。

 たすけて。

 聞こえた。雫はただ少年を見た。他に何をするのか術を持たなかった。

 見捨てないで。

 雫は息を呑んだ。ただ見守る。他に何ができるのか。もう死んだ少年に自分が。

「だいじょうぶ」

 ふと視界に白い影が飛び込んだ。その影は少年のそばにひざまずいた。

「だいじょうぶ?今たすけてあげるからね」

 その顔は白んで良く見えなかったが声で分かった。

 白眉だ。

「大丈夫だいじょうぶ……痛くない痛くない……」

 白眉の白い影は血まみれの少年を抱き起こすと慰めるように言い聞かせて頭を撫でた。

「もう痛くないからね、大丈夫だからね……」

 白眉の腕の中で少年が目を閉じたのが見えた。

 その顔にもう苦痛の色は見えなかった。


 *


 ふっと目が覚めた。

 いつもの布団の上だった。畳の上に立ち上がって窓のカーテンを開けた。窓越しに朝の白い光がいっぱいに差し込んで来た。

 救われた。と思った。

 

 救われたのだ。あの子も、僕も。白眉に。


 その日は土曜日で学校は休みだった。雫は白眉にスマホでメッセージを送った。

 

 *


「やーでも良かった。しずく顔色良くなって」

 いつものファミレスで、パンケーキを食べながら白眉はにこにこと笑った。

「パンケーキ奢ってくれるとか良いの?珍しいじゃん」

 ぱくぱくと幸せそうな顔で好物のパンケーキを頬張っている。雫も久しぶりに疲れがとれて、気分が良かった。

「まぁ夢のことがなんとかなったからな」

 ブラックのコーヒーを飲みながら雫は言った。

「うん、顔色良いけど、夢、なんとかなったの? 昨日夢見なかった?」

 勢い込んで聞いてくる白眉に雫は首を傾げた。

「お前は昨日なんか見なかったのか? 夢」

 昨日の夢では確かに雫は白眉に助けられたのだが。

「昨日の夢……? んーなんだっけ」

 今度は白眉が首を傾げる。雫はコーヒーを飲みながら白眉が思い出すのを待った。

「あっ、昨日ゆめに出てきたよ、やみねこ」

「やみねこ?」

「フィギュアのやみねこがさ、本物くらいに大きくなって傷がいたい、いたいって。可哀想だから良い子良い子してあげたら、なおって空に帰ってった」

「……なんだそれ」

 白眉には、昨日の夢が象徴としてそんな風に見えたと言うことなのか。それとも白眉も同じ夢の共有があったという事が雫の幻想なのか。そもそもやみねこの本物の大きさって何なのか。

 ツッコミどころは山ほどあったが符号点はあった。

 傷ついた事。慰められた事。昇華された事。

 多分夢のあの子も、白眉に慰められて空に昇って行ったのだろう。

 もちろん死者が残らず空に昇るなどというのは生者の幻想だと雫は思っているが。

 

 少なくとも、あの子供くらいは空に昇って行って欲しい。

 

 嬉しそうにパンケーキを食べている白眉を見ながら雫はそんな事を思うのだった。

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