短編

染々蜆

レストランにいる私

私は麗美30歳主婦。



あるレストランの四人席に女子高生二人と一緒に座っていた。


はじめは一人で座ってたんだけど、二人が相席いいですかって聞いてきたから。


「はい」


って答えたの。


そしたらその子達は一瞬驚いた顔をしたんだけど、そのあとキャーキャー騒いで私の前に座ったの。




ふたりとも髪を染めていて一人は金髪、一人は銀髪だった。


彼女たちはすごく親しいように話していた。


それに比べて私はうまく輪に入れなかった。


一人はスマホをみながら何かを検索してそれを読み上げている、一人はスマホで店内を撮っているみたい。なんでだろう。


そしたら突然なにかを検索してた娘が一人、スマホを見ながら突然私に話しかけてきた。


聞いてきたのはたった一言。


「えーと。おばさんは不倫とかするの?」


っと。


するともう一人の娘がこういった。


「できるわけないじゃない。おばさんにそんな度胸ないわよ!」


といった。


その言葉になぜか思わずカッとなってしまった私はこういった。


「するわよっ!!!」


と。


そう言うと彼女たちはびっくりしたようで、


「今の聞いた?キャーーーー!やばすぎなんですけど!!」


とか言いながら走り去っていった。



私はなぜか不安になった。



あの子達が夫になにか言ってしまうのではないかと、、、


だから叫びながら追いかけた。



「まって!!だめ!いかないで!!」


って。



そしたらその子達全力で走っていって、、、

「きゃああああ!!」

って言いながら


私には追いつけなかったわ。


私は不安を募らせるばかり。

だから家に帰って夫の機嫌を伺ってみた。


けれど、どれも無視された。

夫に好きだといくら呟いても、抱きついてもキスをしても...


彼はずっと私を無視し続けた。




でも、気になることはあったわ。彼は夕飯を食べるときに涙を流していたの。


だから、私はこういったわ。


「大丈夫。私はあなたのそばにいるわって。」


そしたら彼は涙を流しながら今日はじめて言葉を発したの。


「ああ、わかっているよ。君はずっとそこで見守ってくれているんだろうって」


だから私は


「うん!!私はあなたの味方だよ」

って言ったの。


けど、その言葉に言葉が返ってくることはなかったの。






私はこの不思議な出来事を誰にも話したことはないわ。


でも、また今日もあのレストランに一人で座っているの。


相席してくれる話相手を探して、、、


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染々蜆です。

思いつきで書いてしまった作品なので特に続きを書くつもりはありませんが、

ここに思いつきで考えた短編などを綴って行きたいと思います。


今回のお話。

”どういうこと”か、わかったでしょうか?

軽いホラーになるかもしれない物語でした。

読んでいただきありがとうございました。

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短編 染々蜆 @shijimisimijimi

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