第八話「良妻愚夫」
結局、彼にはスクランブルエッグを食べてもらった。
卵焼きは、……またの機会にとっておくことにした。
彼は、朝から叫んだり、落ち込んだり、怒ったりで元気そうだった。羨ましい。
そして、やっぱり彼は鈍感鈍チン野郎だった。さっきもそっぽを向きながら顔を赤らめてたのに、彼は「あ、これ! 朝ごはん、スクランブルエッグかー。うまー」とか言いながら現在進行形で食べている。彼女の健気な努力と味の違いに気付け、バカ。
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