第4話 転覆

「本国よりいい加減にしろと連絡来ている」

 そりゃ、来るだろうね。

 毎回増援要請と支援物資要請ばっかりしてるもんな。


「そろそろ限界かぁ」

 近衛騎士の精鋭十人、守護騎士六人、お付きは一名のまま。

 そのほかに物資補給を護衛してきた兵士と冒険者も全員テイムした。


 ダンジョンは三箇所攻略してボスモンスターをテイムしているのでいつでもダンジョンからモンスターを氾濫させられる。


 この辺の山賊集団も大きいの二箇所は掌握済み。

 道中の各村の代表もこっちの陣営だ。


「やるのか?」

「当たり前だ! ちーちゃんに手を出そうとする奴に生きる権利はない」

「え、そっちなのか? 命狙われた方じゃなくて?」


「俺の命とかどうでもいい、ちーちゃんにエッチな事して良いのは俺だけだ!」

 まだした事ないけど。


「神くん! あのね、神くんだったらいつでも良いんだよ」

「ちーちゃん大好き!」

 可愛すぎる!


「それで? 今後はどうするんですか?」

 シャーリー冷静だな。


「これ以上の戦力増強は無理そうだから、普通に攻めるかな」

 仕込みが上手くいってれば良いけどな。


 ー城周辺ー


 夕方の日暮前

 俺を死んだことにして、荷馬車に隠れて場内に侵入する。


 その日の夜

 遅れて進軍してたダンジョンモンスター達が到着する。

 進行上にある村落は既に掌握済みなので城に到着するまで一切連絡が入らないようにしてある。


 更に夜更け

 別の方向二箇所から山賊に攻めさせる。


 これで、防壁の守備の為に城の兵士は空っぽになった。

 近衛騎士の上位陣は全てこちら側なので、城への侵入も容易だ。


「ちーちゃんは来なくても良かったんだよ?」

「えー一緒に居たいんだもん! だめ?」

「ううん、全然良いよ!」


 しばらく歩くと正面から数人の騎士が現れる。

 その後ろから、第二王子があらわれた。


「協力する……で、良いんだな?」

 王子が無言で頷く。


 葛藤はあるんだろうな……。

 頷かなかったらテイムする気だったけどな!


 ここからは早かった。

 第一王子を拘束して、王をテイム。

 叛乱の首謀者としてその場で斬殺して王位を第二王子に渡させてそのまま監禁。


「おし! 後で王様殺して、終了だね!」

「お疲れ様」

「この調子で世界征服しちゃおうかな」

「えーそんな事したら私といる時間無くなっちゃうじゃん!」


「え、でも世界征服した方が良くない?」

「もう! 私と世界征服どっちが大切なの!」


「もちろん、ちーちゃんだよ!」

「じゃあ、もっと一緒にいて!」

「うん、そうする」


 世界征服も君の為にしたかっただけだしね。

 一番大切なのはもちろん、ちーちゃんさ。


【後書き】

 お読み頂き、ありがとうございます。

 この作品はカクヨムコン参加作品です。

 カクヨムコンは星の獲得が非常に重要になりますので、少しでも入れて頂ければ作者は泣いて喜びます。

 長編も書いているので良ければ見てください!

 https://kakuyomu.jp/my/works/16818093081579462826


 この作品を『おもしろかった!』、『続きが気になる!』と少しでも思ってくださった方は↓の『☆☆☆』を『★★★』に評価して下さると本当に助かります。

 よろしくお願いします。

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私と世界征服どっちが大切なの? 山親爺大将 @yamaoyajitaisho

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