●◯ 眠れぬサヤナ
◇
久々にレンに会える!
そう思うと、胸がどきどきした。
中身は、
小2だってわかってる。
弟みたいなものだ。
いや、むしろ親戚の赤ちゃん??
でも、
本当に、
こんなに気が合う男の子なんて、
今まで居なかったのだ!!
みんなが、
そういうのに、
きゃあきゃあ言う理由が、
サッパリわからなかった。
アイドルグループの写真を見せられて、
どの子がタイプ?なんて、
聞かれても、
超テキトーに話を合わせてた。
やきもちで、
びりびりに破いたり、
ヒロインの悪口をぶちまけるのも、
お芝居相手に、
何してるんだろうって、
すっごく醒めてた。
でも、
はあーーー。
シマシマエナガンのクッションを見たとき、
カッとなっちゃった。
どうかしてる。
はーーー。
エル姉は素敵。
わかる。
手を合わせて拝みたくなっちゃうもん。
ライバル以前。
神さま。
敵わないよお。
お姉ちゃんは、応援するよ。
◇
アロハンシャツ。
ドレスにしたら良かったかなあ?
サッカーじゃなくて、
スコートが着られる、
テニスにしておいたら良かったかな?
ナギサを見る。
きれいな寝顔。クールビューティー。
おちゃらけてるけど、ミステリアス。
月光に照らされた、きれいな顔にどきっとする。
チワを見る。
みんなが、ぱっと笑う。
チワがやってくるとほっとする。
太陽がさしたように、ぱあーっと明るくなる。
みんなが、自分の話を素直にはじめるのだ。
あーあ。
それにひきかえ。
ぐじぐじして、
カッコわるいなあ。もう。
後ろ髪は切り過ぎてるし、
前髪は、伸びすぎてる気がしてきた。
あーあー、
らしくないっ!!
やだもうーーー。
そうして、
すっかり我が物にして、
ベッドに持ってきた、
シマシマエナガンのクッションを、
サヤナは、
ぎゅうっと握りしめたのだった。
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