●◯ 眠れぬサヤナ


久々にレンに会える!

そう思うと、胸がどきどきした。


中身は、

小2だってわかってる。

弟みたいなものだ。

いや、むしろ親戚の赤ちゃん??


でも、

本当に、

こんなに気が合う男の子なんて、

今まで居なかったのだ!!


みんなが、

そういうのに、

きゃあきゃあ言う理由が、

サッパリわからなかった。


アイドルグループの写真を見せられて、

どの子がタイプ?なんて、

聞かれても、

超テキトーに話を合わせてた。


やきもちで、

びりびりに破いたり、

ヒロインの悪口をぶちまけるのも、

お芝居相手に、

何してるんだろうって、

すっごく醒めてた。


でも、

はあーーー。


シマシマエナガンのクッションを見たとき、

カッとなっちゃった。

どうかしてる。

はーーー。



エル姉は素敵。

わかる。

手を合わせて拝みたくなっちゃうもん。

ライバル以前。

神さま。

敵わないよお。


お姉ちゃんは、応援するよ。




アロハンシャツ。

ドレスにしたら良かったかなあ?


サッカーじゃなくて、

スコートが着られる、

テニスにしておいたら良かったかな?


ナギサを見る。

きれいな寝顔。クールビューティー。

おちゃらけてるけど、ミステリアス。

月光に照らされた、きれいな顔にどきっとする。


チワを見る。

みんなが、ぱっと笑う。

チワがやってくるとほっとする。

太陽がさしたように、ぱあーっと明るくなる。

みんなが、自分の話を素直にはじめるのだ。



あーあ。

それにひきかえ。

ぐじぐじして、

カッコわるいなあ。もう。


後ろ髪は切り過ぎてるし、

前髪は、伸びすぎてる気がしてきた。

あーあー、

らしくないっ!!

やだもうーーー。


そうして、

すっかり我が物にして、

ベッドに持ってきた、

シマシマエナガンのクッションを、

サヤナは、

ぎゅうっと握りしめたのだった。

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