中国楽旅日和

成都の街

　成都は人口の多さは中国で第四位という大都市です。空港は二か所あり、メイン道路は六車線、中心部は地下鉄が通り高層ビルやマンションが林立する風景に圧倒されます。

　2016年訪問時には高架から古い建物を撤去した工事中の風景がよく見られました。その跡地にこれらの新しい高層ビル群が建てられたのだと思うと発展の様子に目を見張るものがあります。当時も道路が整備されゴミが散乱しているようなこともなく綺麗な都市だという印象がありました。今回もそれは変わらずですが、さらに自動車の排ガスが少なくなっているようで空気も綺麗になっていました。

　現地の方に聞いたのは、グリーンのナンバーは電気自動車という分別であること。見た感じ8割くらいが電気自動車という印象がありました。ナンバーがブルーの車は従来のガソリン車で、BMWやベンツなど外車がほとんどです。日本のトヨタなどもブルーのナンバーでした。

　バイクも電動で、側道を歩いていると背後から無音でやってくるので肝を冷やすこともありました。歩道にもバイクが平然と乗り込んでくるので注意が必要です。

　宿泊したホテルはとても新しく綺麗な建物でした。隣接する商業ビルは解体中か改装中で、ショーウィンドウの中は瓦礫の山という風景も。日本なら覆いをするところが丸見えで、まるでスラム街の様相。こういうギャップが面白いです。

　新型コロナウイルス対策の名残があるのかと思いきや、特にコロナ対策で検問があるようなこともなく、マスクをしている人もまばらでコロナ前と変わらないように感じました。

　旅行をする際の心配のひとつに、アプリを使った体調チェックなどで地下鉄やバスなど公共機関を利用できなかったらどうしよう、ということがあったのですがこれは解消しました。

　蜀の地はどんよりする日が多いそうです。実際、5日間の滞在で青空を見たことがありません。薄灰色の雲が空を覆い、日の出も遅く暗い印象がありました。雨が降ったのは一日だけでしたが、気持ちの良い青空を拝める日は少ないように思います。