第2話 剣豪、異世界に降り立つ
「ここが新たな世界か……」
我は立ち上がり、辺りを見渡す。
すると我の目の前に半透明な画面のようなものが現れる。
「何ぞ、この板は?」
そこには、名前や年齢などの情報が載っていた。
―名は白蓮
50くらいは若返りおる
「……ん、何だ?この欄は」
そこには『剣術』『身体能力強化』など、様々な項目が並んでいた。
「これが女神が言うておった"すきる"というものか」
我はその画面に表示された"すきる"を一つ一つ確認していくことにした。
「まずは『剣術』から……」
スキルを発動すると、脳裏に剣術の型が浮かぶ。
その型に従って剣を振り抜いた。
―何だ……この感覚は?
まるで我の肉体が剣と一体になったような……何とも奇妙だ
「次は『身体能力強化』」
スキルを発動する。
すると、我の身体に力が
「ふむ……中々、面白いのう」
―新しいことが多いが、景色が同じだとどうにも……
それから我は暫く森を歩き回り、その他の"すきる"について調べた。
そして分かったことが
1つ目は、このスキルには限界がなく、永遠に鍛えれば鍛えるほど強化されていくということ。
2つ目は、スキルを使えば使うほど肉体に負担がかかり、"精神力"が
そして3つ目……これは我だけなのやも知れんが、この『
『
その放出時の火力がおかしいのだ。
試しに使ってみたが、160
そんな桁外れのスキルには"呪い"が付いていた。
それは、使用する
文面だけでも恐ろしいが、そこで『不老』の出番である。
スキル『不老』の効果で、『
「何とも不思議というや、偶然というやに助かりき」
一通り確認し終えた我は再度森を歩き回った。
そして日が落ちた頃、近くの川で魚を捕り、火を起こした。
夜営の準備をしていると、ガサガサと茂みから物音がする。
我は腰に
「……何だ?」
音の方に顔を向けるとそこには、緑色の肌を持ちながら醜い顔をした小人のような生物がいた。
「――!誰だ、
その小人は、我に気づくといきなり襲い掛かって来た。
そして我は冷静に抜刀する。
「
紫色の鋭い光と共に、鮮血が舞った。
この流派は、我が師であり、剣聖でもある「
無駄な放電をしないようにと、派生流派を昼の間に構築しておったのだ。
我は刀を
「こやつは一体、何者だったのであろうか……」
そして触れようとした瞬間、突如光となって消えた。
―!?
一瞬、目を疑ったが既に小人は消えていた。
「今のは一体……」
ふと見ると、1.3寸程で透明な石が落ちていた。
「何だ、これは……知らない物だが害は無さそうだから一応持っておくか」
そして我は、その紫の石を懐に入れた。
「そう言えば今気づいたが、こやつを倒したときに脳内で響いた声は何だったのであろうか……」
―たしか「"れべるあっぷ"しました」と聞こえたようだが……
すると、再び透明な板が現れた。
「……一体今度は何なのだ」
我は板に書かれている文字を読み、変化しているところが無いか確認した。
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