否定したものを使う時は、どう使うかぁ?

星咲 紗和(ほしざき さわ)

本編

私は長年SNSを否定し続けてきました。SNSは時間の浪費、無駄な争い、そしてメンタルへの悪影響をもたらすというイメージが強かったからです。特に、流行りのSNSで目立つのは、民度の低さや、過剰なまでの炎上文化です。それらは私にとってストレスの種にしかならず、関わりたくないと思っていました。しかし、最近ふと、「良い面って本当に無いのだろうか?」と考えるようになりました。


SNSへの偏見と距離感


これまでSNSに対して否定的な姿勢を取ってきた理由は単純です。SNSを利用すると、簡単に時間を消費してしまうだけでなく、ネガティブな情報や攻撃的な意見に触れることが避けられません。それに、私は人との交流が苦手な性格でもあります。SNS上の人間関係が、さらに心の負担になるという想像がついたため、遠ざけてきました。


しかし一方で、SNSが持つ便利さや可能性も耳にします。情報を瞬時に発信できる、アイデアを広く共有できる、興味のある分野の仲間とつながれる……。そんなポジティブな面もあるのではないかと感じ始めました。ただ、そうした利点を享受できるのは、SNSを適切に使いこなせる人の話。私が使えば、結局は疲れてしまうだろうと、自分なりに結論を出していました。


Blueskyへの興味


そんな中、最近注目されているSNS「Bluesky」の存在を知りました。まだ新しいサービスで利用者が少ないため、他のSNSに比べて炎上やトラブルが少なく、落ち着いた環境が保たれているとのこと。私はその点に心を引かれました。


「これなら、無理なく使えるかもしれない」


そう思ったのです。執筆活動を中心に、自分なりの使い方を試せば、有益なツールとして活用できるかもしれません。そして何より、「否定してきたものに触れることで、新たな視点を得られるのではないか?」という考えが浮かびました。好奇心が抑えられず、ついに私は「Bluesky」に登録することを決意しました。


SNSとの向き合い方


登録するにあたって、私は自分なりのルールを決めました。

1. 受け身にならない

 SNSをただ眺めるだけの時間浪費は避け、必要以上に依存しない。

2. 目的を明確にする

 執筆活動のためにどのように役立てられるかを研究することを第一とする。

3. いつでもやめられる心構えを持つ

 SNSの世界に引き込まれすぎず、もし害があると感じたら即座に退会する。


私は、「SNSを使ってみるのは良いが、使われる側に回るのは避けるべき」というスタンスを崩しませんでした。つまり、SNSはあくまで「手段」であり「目的」ではない、ということです。


使ってみて分かったこと


Blueskyを実際に利用してみると、いくつかの発見がありました。

まず、登録者が少ないため、無秩序な投稿が少なく、平和な雰囲気があることに安心しました。他のSNSと比べて、一人ひとりが投稿に慎重であるように感じられました。


さらに、執筆活動に関心を持つユーザーが多く見受けられたことも印象的でした。アイデアの共有や文章に対するフィードバックをもらうことで、自分の考えを深めるきっかけになりました。否定的な意見に怯えることなく投稿できる環境が整っているため、初めての利用でもストレスを感じませんでした。


一方で、注意すべき点もあります。まだSNS全体のシステムが洗練されていないことや、利用者が少ないため情報量が限られるという点です。また、自分の投稿が他人にどう受け止められるか、やはり気になってしまうこともありました。


SNS否定からの変化


これまで完全否定してきたSNSですが、今回の体験を通して、「使い方次第では否定すべきものではない」と感じるようになりました。便利さや可能性を享受しつつも、適度な距離を保つことで、SNSは有益なツールになり得ると分かったのです。


もちろん、私はこれからもSNSに深く依存するつもりはありません。中毒になるリスクや、心の負担が増える可能性は常に念頭に置いています。しかし、試してみることで自分の価値観や視点を広げることができたのは、大きな収穫でした。


結論:否定することの限界


今回の経験を経て、私は「完全否定」という考え方そのものを見直しました。何かを否定するのは簡単です。しかし、それを体験し、その中でどのように付き合うべきかを考えることには、想像以上の学びがあります。


Blueskyを通じて、新たな視点を得られただけでなく、自分の「否定」そのものに向き合う機会を得たことに感謝しています。これからも、否定してきたものに触れることで新しい発見を得られるのではないかと期待しています。


SNSは万能ではありません。しかし、正しい距離感と目的意識を持つことで、有益な存在に変えることができると実感しました。そして何より、私はこれからも「試してみる」という姿勢を忘れずに、柔軟な考え方を持って生きていこうと思います。

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否定したものを使う時は、どう使うかぁ? 星咲 紗和(ほしざき さわ) @bosanezaki92

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