バルサへ…、MFについての考え(no.6)
当時はバルサといえば楽天、楽天といえばバルサで、Jリーグでもイニエスタ選手も活躍していました。
永井監督が、バルサのことをおっしゃっていたので、バルサについて書くことが多くなっています。
楽天だけでなく、東京ヴェルディのスタイルの問題でもあったのです。
バルセロナ、調子悪いみたいですね。楽天、大変ですよね。バルサが勝てなくなると、楽天に響く。どうすればバルサが再び勝ち始めるか、考えてみました。
シンプルな考え方をすると、守備的に行ってもいいんじゃないか、という気がしました。守備を固めて、あとはスアレスとメッシにお願いすれば、このチームは勝ってしまうと思います。
ただ、よりよくする方法もないかと、試合、少しみてみました。いや、いろいろ考えさせられました。
一つには、このチームは守備の組織がちょっと弱い感じがしました。最近のトレンドでは、自陣に対し、進行方向のルートを塞ぐ、つまり相手の前に立つ守備をすると思うのですが、バルサの選手は1対2を作ってボールを奪いにいくプレスディフェンスをしようとするために、横からボールに入ることがありました。一人だけフリーの選手がやるのならいいのですが、全体のポジションで流動的にプレスディフェンスをするために、最終ラインでも相手選手の横にポジションをとることがあり、相手にちぎられて(突破されて)しまうことがある。
またカウンターが出せず、中盤で詰まってしまう。味方の5枚のMFが相手の低い位置の5枚のMFに対面気味に押さえ込まれ、パスが回らなくなる。中盤のパス回しはトライアングルを組んでやっていますが、相手に人数を集められ、前を塞がれてしまう。
ポゼッション、パスを保持することは最大の防御ですが、ポゼッションの編み方もうまくいっておらず、カウンターも出せない。唯一、密集の中でプレーできるスアレスとメッシで、かろうじて勝ち点をひろえている。
でも、密集の中でプレーできるのは限られた選手です。
また今のバルサの問題は、FWが多すぎることです。デンベレ、グリーズマン、コウチーニョ、アンス・ファティ、ブライトワイス…。
だからMFをもっと補強したほうがいいのでは?
バルサもFWではなく、もっとMFでチームを作るべきでは。マンCでは、ダビド・シウバ、ベルナルド・シウバ、マフレズ、デ・ブライネ、サネ、フォーデン…。大体がパスも守備もできてかつドリブルができる選手でチームを構成しています。ロドリ、フェルナンジーニョ、ギュンドアンはMF登録の選手です。アグエロとスターリングもドリブルとパスのできるFWで、MFに近いかもしれない。
グリーズマン、デンベレなどにパスの能力がないかといえば、あると思います。ただ適性的には、彼らはエトーのように前線で裏抜けを図ったり、ポイントを作るFWでは。スアレスも裏抜けの得意なワンタッチ・ゴーラーでワントップ適性がありますからこれらの選手を同時に使うなら、2トップにする必要があるかもしれません。
しかし2トップにしては、バルサではなくなるでしょう。バルサがバルサであるためには、中央の攻めが必要ではないでしょうか。
要は、中央のスペースをあまり詰めるな、ということです。確かにウィンガーが最終ラインまでたどり着いて、折り返すクロスは破壊力のあるものですが、最初からFWが3人も、4人も中央に詰めた状態で、中央もサイドも同数にされガチガチに守られたら決めることは難しくなります。
その時、つなげて、守備ができて、ドリブルできるMFでないと、FWでは守備ができないため後ろはスカスカになり、ポゼッションもできず、相手の攻撃を受けることのではないでしょうか。
だから、FWではなく、MFをとるべきでは。またピアニッチのようなアンカータイプのMFではなく、アルトゥールのようなマルチタイプのMF、シャビや、イニエスタや、デコのような、攻撃も守備もでき、かつドリブルのできるMFをとるべきではないでしょうか。
ライカールト時代のバルサの試合を見返してみました。マンチェスターUとオールドトラフォードでやった試合です。途中までで書きます。
3人のFWのうち、1トップはエトーで、右はメッシでした。右は逆足(左利き)のウィングがインサイド(中央)へ切り込むという考えです。エトーは動き回ってボールのポイントとなり、全体を前に押し上げていました。左にいたのは、イニエスタで、攻撃的なポジションを取っていました。これも右利きの選手(逆足)をインサイドへ切り込ませる、という考えです。
インサイドハーフの二人はシャビとデコ、アンカーにヤヤ・トゥレで、シャビ、イニエスタ、デコはポジションチェンジをよくしていました。またデコ、トゥレは縦関係に近い感じで左右にボールを振り分けていました。マークを剥がして前に出て、バイタルのくさびに当てたりもしています。
守備はプレスを取っていません。オーソドックスに、後方に重心がありました。
中央にスペースを作るということは、エトーは左や右、中盤下の方まで動き、ポストとなって中央を開ける。両翼は左右に開いてポジションを取る。すると、従来の2トップのような中央にセットされたFWがいなくなります。誰もいない、空白ができるのです。DFはポスト(エトー)についたり、両翼(メッシ、イニエスタ)にマークにつくため、外へ引きずり出されます。
両ウィングは逆足です。逆足の選手がいれば、カウンターにせよ、セットしての攻撃にせよ、利き足方向へパスやカットインしていくプレーで中央へと向かうことになります。
インサイドハーフ、シャビとデコも、ウィングほどはっきりではないものの、中央のスペースへとドリブルやワンツーで向かっていました。
普通、我々はペナルティエリアの角あたりに逆足のウィングが構え、そこからえぐってマイナスのクロスをあげるか、狭いゴール横のエリアからシュートを決めることを考えますが、バルサの基本的な考えでは相手の高いオフサイドトラップを想定し、ペナルティエリア角より10m〜20m手前のポイントから、逆足のプレーで中央のバイタルエリアに連携で切り込んでいくことが想定されているようでした。逆足だと、ドリブルも効きやすい。
そして、バイタルでのプレーになるので、エリア近辺でのミドルシュートか、ポストと連携してワンツーでエリア内に入ることになります。
このバルサの中央のスペースを開ける、というのはバイタルエリアに侵入するために生み出された考えのようです。一旦中央にスペースを開けて、そしてそこへドリブルなどで入って、ミドルシュートを決める、もしくはさらにエリアに入っていく、というプレーを尊重するようです。
今は攻撃ができる、守備ができる、ドリブルができる選手、今のバルサのバランスを考えるのなら、左サイドの底の位置からドリブルで持ち上がり、右方向へ壁を壊しつつ前進できる選手、なるべく守備のできる選手が必要なのではないでしょうか。
例えばですが、ヴィダルはこれができる選手かもしれません。当てはめてみては。いや、すでにやっているのかな?ただ戦術として、中央へ入っていく方向性は見せれていないようですが。
パウリーニョは攻撃と、守備ができ、得点力もある、という右サイドの貴重な選手だったのですが、放出してしまった。
そういう選手が見つかればいいのですが。
長くなりましたが、自分は解決策を綴りました。まとめます。
守備を固め、メッシとスアレスに頼る。
カウンターの発動や前線にポイントを作る事を考える。
FWではなく、MFをとる。
前線の選手を逆足に配置し、一旦サイドへ出て中央を開けた後、もう一度カットインなどで中央へ入っていく戦術を整理する。
中央に侵入し、ミドルシュートや、ポストとのワンツーでエリアに入り点を取る。
以上になります。長くなりましたが、参考までに。
………
バルサのこと書いたって、東京ヴェルディの役に立つわけないのに、オ・バ・カ・サ・ン。
稚拙でわかりにくい文章ですが、断片に何かが宿れば。宿ってないよね。当時見たビデオを見返したい気分です。
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