第5話 ギャルJK編5

 そんなイケナイ妄想をしながら、昨日と同じ場所に陣取る。

 ――と、背後に異性が立つ気配にドキっとする。

 確認なんてしなくても性別くらいは分かるからね。


 正直に言うと、ドキドキする。

 あたしが絶賛、『イケナイ恰好をしてエッチな妄想している事がバレちゃうかも?』って、思うとね。


 胸元で抱えるカバンをギュっと強く胸に押し付けて隠そうとしたら自爆。

 ジンジンと痺れて疼いている乳首にカバンが擦れて


「んぅっ……」

 小さいけど変な声が出ちゃった。


 恥ずかしくて前髪で表情を隠すようにしたら、無意識に太腿がモゾモゾと内腿を擦りつけるように動いて、そこからクチュって音まで小さく聞こえて、咄嗟に脚を開いて立って。


 内腿を擦り合わせたくて、乳首を捏ねたくてウズウズするけど、我慢。

 太腿を閉じたら、またえっちな音を響かせちゃう。


 ノーパンノーブラで電車に乗るだけって侮っていたけど、これは……。

 うん、色々と危険すぎる。


 スカートの後ろの抑える手に力が自然と入る。

 これは、ちょっと後ろに立つ人に対して、失礼だなって分かってるけど……。


 仕方ないじゃん。

 昨日みたいに触られたらイヤだしさ。


「昨日はごめん……」

 不意に背後から声が小さい声が聞こえた。

 内容からそれが、あたしに向けての言葉というのも分かった。

 同じ理由で、背後に立っている男が昨日の男子校の男子って事も分かった。


 意外とっていうか、声音がイケボであたし好みだったから、昨日の男子の顔を

思い出すのに時間がかかったくらい。


 陰キャっぽいってイメージしかなかったから。

 そもそも顔の印象っていうか、特徴って言うか……。

 どこにでもいそうな男子って感じだったように思う。


 どんな顔だっけ?

 わざわざ、あたしに声をかけてきて、謝ってくる男子が少し気になった――。

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