第3話 その父、朝はパン派
朝ごはんは、最近はパンが多い。
個人的に最近買ったホットサンドメーカーがお気に入りなので、これを使用したものが多い。というか、私が作る場合はほとんどがホットサンドだ。
朝ごはんなんて、大抵が記憶に残らない。
だというのに、午前中のテンションに大きな関係を持つので難儀である。
個人的には食べたいものを食べて、その日一日を頑張るためにテンションを上げよう、くらいにしか思ってないのであまり重きを置いてないのが本音だ。
その点、ホットサンドメーカーは優秀だ。
具材を挟むだけで、常に80点超えの朝食ができる。
ホットサンドが出てきて、文句がある人いるんだろうか。
いるとしたらぜひその理由を後学のために是非伺いたいものだ。
まぁ、仮にホットサンドの欠点を上げるとしたらそれは食パン2枚で作るということだろうか。
私は食べるほうだが、朝からあまり食べない人にとっては具材+食パン2枚というのはお腹いっぱいになってしまうだろう。
娘がそうだった。
まぁ、これも直接聞いたというより、観察してようやくわかったのだが…。
最初、ホットサンドをとても気に入って食べていると思っていたが、あれは朝の短時間の中でキャパオーバーのものを食べきるために満腹と脳が感じるまでにせっせと口に詰めていたのだった。
さながら大食いフードファイターのやり口である。
気づかなくてごめんね、娘よ…。
それ以降は、できたホットサンドを4等分に切り分け、それぞれ百均で購入したサンドイッチペーパーに包んで食卓に出すようにした。
こうすれば食べきれない場合でも、そのまま包んで残しておけるし、あとでお腹がすいたときに食べることもできる。
これを百均で見つけたときは小躍りしたものだ。
ラップよりお洒落だし、何より食べやすい。
こういった細かい気遣いは、世の中のお父さんはどうかわからないけれど少なくとも私は苦手だということがよく理解した件だったのでそれ以降は気を付けている。
直接、娘から聞ければ手っ取り早いのだが何分我が家はその会話がない。
娘も私と話したくないことを優先しているのか、文句もない。
だから観察するしかないのだ。
せめて、朝ごはんでテンションを下げてほしくはない。
何か一つでもいいから良いことがあって、学校に行ってもらいたいから私は心を込めて今日もホットサンドを作るのだ。
そろそろ娘が起きてくるころだろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます