9,トリガーを除去する
次に行うのは、トリガーの認識と除去です。これまでに幾度かトリガーという概念が何気なく登場していますが、これは依存行動の引き金(トリガー)となる先行刺激のことを指します。即ち、扁桃体をくすぐる何かがトリガーである、という訳です。
さて、このトリガーですが、人によって違います。例えば、ある報告例では、両親の外出がポルノ視聴のトリガーとなっていたこともありました。或いは、ウェブサイト上に表示される下着広告がトリガーとなっている例や、一般的な少年漫画のちょいエロシーンがトリガーとなっている例もありました。
因みに、筆者にはポルノ視聴のトリガーとして、隣人の出勤をインターホン越しに見るといったことがありました。筆者の隣人は恐らく風俗店勤務の魅力的で美人で綺麗な女性で、ある時間が来ると、ヒールの音をツカツカと立てながら非常に刺激的な服装で筆者の部屋の前を通るのです。それをインターホン越しに見るのが、筆者にとってのトリガーでした。
この様に、トリガーは人によって違い、実に様々です。そのため一概に何がトリガーかということは明確に述べることが出来ず、これを除去するにあたっては、まず自分にとって何がトリガーとなっているのかを見極める必要があります。それは、上に述べた様に、両親の外出かも知れませんし、或いは映画の濡れ場かも知れませんし、女性芸能人の顔写真であるかも知れません。けれども、それを見てポルノへの渇望が湧けば、一発でそれがトリガーであると判断できます。トリガーを認識次第、それを可能な限り排除しましょう。
しかしながら、排除が困難であるトリガーがあることも事実です。例えば、筆者のトリガーがそうであるでしょう。隣人が転居するか、筆者が転居するか、それか隣人が転職するかしか、このトリガーを排除する手段はありません。その場合は、トリガーをしっかりと認識して意識しましょう。トリガーの存在を認識し、そして意識的に注意深くそれと接することが出来れば、トリガーがポルノ視聴の引き金となるのを、多少なりとも防ぐことが出来ます。その際には、後の章で述べるRAINというマインドフルネスの技法も出来る限り使ってください。そうすると、殆どトリガーの影響を無効化出来ます。
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