第6話 不治の病

「…今日も綺麗だね。」

「ありがとう。」


助手席に座る麗華が窓の外を見る。

その姿があまりにキラキラしてて綺麗で思わず口から出た。



「……。」

「どうしたの?」


途中に出てきたコンビニの駐車場に入って一番端に車を停めた。


「……」

「……」


どちらからって訳もなくキスした。


「…麗。」

「家まで我慢できないわけ?」

「こんないい女横に居て我慢しろって?…」


麗華に引き付けられて目を見られたまま少し棘っぽく言われた。


「ヤリたいっていうよりかは、ずっとお前を見てたい。」

「それ『ヤリたい』と変わんない。」

「『入れたい』が全てじゃない」

「そうね。それは私も同じ。でも、相手に触れたくてたまらなくて触れるのはもうそれはてるのと変わらない。」

「繋がらなくても?」

「…あんまこだわんなくていいよ。あんた昔から変なとここまかいから。」

「どちらかと言うと、俺はお前をちゃんと感じたい。」

「わかってる。」

「…けど、どうにもできない時もある。」

「それもわかってる。頭で考えなくていいよ。あんたの悪い癖。」


「…お前は変わんないな。」

「なにが?」

「お前はずっと変わらない。俺の事ちゃんとわかってる」

「当たり前でしょ。」



僕は昔から彼女の白さが好き。

耳も、うなじも、頬も、腕も、手も…。


全てが色っぽく見えていた。

全てが艶っぽく見えていた。




「麗華…」

「なに?…泣きそうな顔して。」

「好きだよ…」

「この病気は一生治りませんねぇ。」

「治らなくていい。治したくない。」

「仕方ないから付き合ってあげる。」

「…どこも行かないで。」


小さい声で囁くように言うと、


「あんたのその病気と付き合えるのあたしぐらいだからね。」と優しく返してくれた。


―――――――――――――――――――――。


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