【09】いただきまーす!

フロムは二人が座ったのを確認して朝ごはんの準備をし始めた。


「フラムにぃ!私もお手伝いするー!!」


「本当か?じゃあラズにはコップを持って行って欲しいかな!!


「はーい!!」


「持てる……?気をつけるんだよ?」


「大丈夫!!!私ももうレディなのよ!!」


フロムはラズの言葉を聞いて笑っていた。あんなに小さかったラズが自ら手伝いをすると言いしかも自分でレディと言っているのだから笑ってしまうのも無理は無いだろう。一生懸命コップを運んでいるラズの背中を見てフロムは微笑んでいた。


(大きくなってもう立派なレディだな。さて、俺もパンケーキの最終段階に移るかぁ)


フロムはラズから目を離しパンケーキにトッピングをし始めた。お皿にパンケーキを移し蜂蜜をかけバターを乗せる。お皿の蓋に甘さ控えめのホイップクリームを絞り、赤く光るラズベリーやストロベリー、今朝庭で採れたブルーベリーを水で洗って水気をしっかりと拭き取りホイップクリームの隣にたくさん乗せる。


(たっぷりベリーのパンケーキ完成!)


この数年間でフロムの料理の腕も上がっていた。

フロムは完成したパンケーキを見て満足をし、杖を出した。フロムはパンケーキに向かって杖を向けた。


『フロエル浮遊せよ』


フロムはそう唱えると三つのパンケーキが乗ったお皿が中に浮いた。そのままテーブルに向かって杖を向けフロム自身もテーブルに向かって行った。パンケーキは三人の椅子の前にゆっくりと落ちて行った。


「お待たせしました。朝ごはん話しましょう!」


ラズの目はとてもキラキラしていた。


「早く食べよう!!」


「美味しそうだね、ラズ食べる前にやることがあるだろう?」


「うん!それじゃあ、手を合わせて…」


「「「いただきます!」」」


ラズはパンケーキにナイフを通した。


「うわぁー!!ふわふわだぁ!!!」


ラズはパンケーキにホイップクリームとベリーを乗せ口いっぱいに頬張った。


「んふっ、ほいひいおいしい」


「そんなに急いで食べても誰も取らないよ」


ウィリアムはラズの口に付いているホイップクリームを拭きながら微笑んでいた。


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フロム、ウィリアム、ラズは朝ごはんを食べ終えた。

ラズはソファで本を読んでウィリアムは杖の手入れをしていた。フロムは片付けた洗い物をしていた時ウィリアムがラズとフロムを呼んだ。




「ラズ、フロムちょっとこっちに来てくれるかい?」

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