【08】ラズの成長
「おきてー!!!!!ウィリアムさまー!!」
ラズがそう叫び部屋のドアを思いっきり開けウィリアムが寝ているベッドにダイブした。
「ぐへっっっっっっ」
ウィリアムは情けない声を出した。
「ウィリアムさまおはようございます!フロムにぃさまが朝ごはんだと言ってます!」
「うん、起こしに来てくれてありがとう。とりあえず、僕の上からどこうか………」
ウィリアムは優しい声でラズに話しかけ目を開けた。
そこにいたのはとても可愛らしいラズがいた。
この10年間でラズは他の人から見ても大変可愛らしい容姿に育っていった。鮮やかなワインレッド色の髪の毛に二重がぱっちりでまるで白雪姫のように真っ白な肌の色、唇は薄くら、でも血行の良いプルプルだ。
(13歳でこの容姿……。数年後にはもっと綺麗になるだろうなぁ……。)
ウィリアムはラズの顔を見て思った。
「ウィリアムさま?早く朝ごはんたべましょう?」
ラズの一言にウィリアムも頭が冴えてきた。
のっそりとベッドから状態を起こしラズに抱きついた。
「お転婆な娘め〜!!!」
「きゃーー!!!!!」
ベットの上で二人が戯れあっている時にまたもや部屋のドアがバンッッッと開いた。
「ウィリアム様!!いつまで寝てるんですか!!早く起きてください!!!後ラズも!!」
部屋に入ってきたのはフロムだった。フロムもまたこの13年間で少年から17歳ぐらいの青年になっていた。
フロムは人間とは異なり神様と同様実年齢と見た目年齢が異なる。フロムの親は人間と神様のハーフなのだ。少しの幼さは残るものの鼻筋は通っており切れ長の目、目の色は紫色。髪は青色で朝日に照らされ輝いていた。
(フロムもこの10年間で沢山成長してきたなぁ。ラズを拾ってきた時よりも断然魔法が上手くなっている……。)
ウィリアムはフロムを見ていた。
「とりあえず二人とも朝ごはんにしましょう?せっかくラズの好きなパンケーキ作ったのに冷めちゃうなぁ」
フロムはラズを見て呟いた。
「え!パンケーキ冷めちゃう!!早くウィリアムさまあっち行こう!!」
ラズはベットから降りウィリアムの服の袖を引っ張りテーブルがある方向へ指を刺した。
ウィリアムはくすっと笑いラズを抱き上げた。
「そうだね。フロムが作ってくれたパンケーキは絶品だもんね。早く行こうか!」
ウィリアムはラズを左手で抱き右手でフロムの背中を押して歩いた。
(朝ごはんを食べたらラズの今後について話さないとなぁ。)
ウィリアムはそう考えていた。
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