第6話:ティンクルの正体。
恋人宣言してからティンクルと目が合えば、ハグとキス・・・そうなると
昼間はヒマだからテンション上がってセックスになだれ込んでしまう。
少しは自重しないと・・・毎日セックスに明け暮れることになる。
どうも看護って意味合いがあやふやになりつつあるな。
そんな日々の中、僕は不思議な光景を目にしてしまった。
それはティンクルが宙に浮いてる姿。
まじで?って思った・・・幻覚を見てるのかって思った。
その日、庭でティンクルが洗濯物を干してた時、干したはずの僕のパンツが
クリップから外れて風に乗って上に舞い上がった。
それを見たティンクルがふっと宙に浮いたかと思ったら僕のパンツを掴んで
ゆっくり降りてきた。
何事もなかったようにティンクルは僕のパンツをまたクリップで止めた。
僕は目を疑った・・・ありえないからね・・・人が宙に浮くなんて・・・。
それ以来、僕の頭の中でティンクルの理解できない行動がぐるぐる渦巻いていた。
ティンクルって何者?
ほんとにナース?
どんどん疑心暗鬼になって行く。
そこで僕は買い物に行くと言って看護施設エバーランドを探しに行ってみた。
そしたら住所のところには花屋があって看板の名前はたしかにエバーランドだった
けど介護施設なんかなかった。
その近所も探してみたけど結局見つけることができなかった。
花屋からなんてティンクルが来るわけないし・・・。
エバーランドなんて看護施設どこにもないんだ・・・。
ありえない光景を見てしまったことと、エバーランドがなかったこと。
そのことを僕は知らん顔して知らないふりしてなんかいられなかった。
だから、ティンクルに問いただした。
「見られちゃったんだ・・・ずっと隠しておこうと思ったんだけど・・・」
「だって、あんなこと人間じゃできないもん」
「しかたないね、ほんとのこと言うしかないかな?」
「だけど広大に本当のことしゃべっちゃったら出てけって言われないかと思って」
「本当のことは黙ってようと思ってたの・・・」
「にしたってどんなに驚くようなことがあっても僕は君に出てけなんてこと
言わないよ」
「だったらしゃべちゃう」
「私ね、こんな格好してるけど、ほんとはこれは仮の姿・・・広大が最初に思ってた
ようにこれはナースコス・・・看護師の免許ってのもウソ」
「だけどエバーランドから来たってのは本当・・・この人間界にはない異世界なんだけどね」
「異世界?・・・あ〜それで住所にエバーランドがなかったんだ」
「え?行ったの?エバーランドを探しに?」
「うん・・・疑って悪いと思ったけど・・・」
「最初、僕はてっきりエバーランドって風俗かと思ってた」
「だからティンクルはデリバリーヘルスとかと一緒じゃないかって・・・。」
「風俗なんかじゃないよ・・・エバーランドってあるんだよ本当に・・・」
「疑うにしたって風俗ってなに?・・・デリバリーヘルスって?・・・」
つづく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます