第三話 初配信

【初配信】START DASHの初配信!ぜひ見てください!

『START DASH公式』

7000人が視聴中


【どんなの子達が来るんやろ】

【結構楽しみや。なんたってイラストはあのリンリンさんやからな。】

【初配信は個人じゃないんだね。】


はい,一応配信はつけて待機画面の状態なのですが…。

めっちゃ緊張してます。

さっき風鈴ちゃんから

『配信頑張れよ。私は一応コメントとかするから。あとこれを背景にしといてくれ。』

と言うメッセージと共に一枚の画像が送られてきた。


「えぇ。これ大丈夫なの?」


そう思いながらもマイクをオンにする。


【お,キタキタ!】

【どんな子y…ん?】

【え?】

【どうした?】


風鈴ちゃんから送られてきた画像にはバックに私以外のメンバーの遺影が置いてあり,その前に大きな文字でごめんなさいと書かれている。

そりゃ視聴者の皆さんも困惑するわけだ。


「こ,こんほしー。START DASHの天野星奈でーす。き,今日は他の3人が居ないから私1人で頑張るねー。」


【声可愛い!】

【ん?これ初配信だよね?俺来る場所間違えた?】

【安心しろ。間違えてないぞw】

【初配信でメンバーが4分の3休みなのは見たことないわw】

【逆に見たことあったらおかしいだろwあ,チャンネル登録しました。】

【てかもう現時点でTwittOのトレンド入りしてね?】

【やっぱり伝説だ…。】


コメント欄が騒がしかったが私は気にせず進めることにした。

正直,今の時点で胃が痛い。


「え,えっと実は2時から公式で全員挨拶して,4時から各自で初配信をしようって話になってます。なのでここでは今後のグループの方針について話していこうと思ってるよ。」


碧ちゃん曰く,「初配信は遅れてやる。」らしいので私は予定通り今日の4時から初配信をする。


【おおー,結構しっかりしてるグループで安心したわw】

【これがしっかりしてるって言えるか?挨拶の時点で3人欠席だぞ?w】

【確かにw】

【てか気になったんだけどリンリンさんとはどう言う繋がり?】

【それ!私も気になってた!】


「え,えーとリンリンさんかぁ。こ,これ言っても大丈夫なやつ?」


【リンリン:リアルの友達だよー。なんならグループ全員幼馴染。】

【え!?リンリン様!?】

【マジか!なら忙しくて出演できないのも納得だな。】

【他の2人も有名な人なの?】

【イオリ:ん。みんな幼馴染。】

【え!?ちょ,ちょっと待って!?】

【イオリん!?】

【嘘やろ!?】

【え,このグループって星奈ちゃんとリンリンとイオりんともう1人の4人!?】


私の心配はいらなかったようだ。妃織ちゃんと風鈴ちゃんが全部言ってくれた。


「そうだよー。全員幼馴染だねー。もう1人の子も結構有名だけど身バレしないように職業は隠しとくねー。」


【okok】

【すげ!もう同接50000いってるよ!】

【これで全員揃ってたら完璧だったな。】


「それじゃあ今回は挨拶だけだから,また4時から初配信するね!それじゃあ,おつほしー。」


【おつほしー】

【おつほしー】

【おつほしー】

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る