第5話 恒章
恒章が「あ、1人だけなんか幸せそうにして居る奴が居る」と指を差した。
その先には、龍彦が居て、隣には花蓮が居た。
恒章が「な?そんなに幸せそうにして居て羨ましいぞ。俺にもその幸せを分けて来れよ」と龍彦に声を掛けた。
龍彦が「え?僕は、今までと変わらないけど」と恒章に対して、はぐらかした。
恒章が「何で俺だけ1人なんだろう?」と周りを見渡せばカップルが列をなして居た。
恒章が暗い顔をして居ると、そこへ琴葉が来て「よ、そんなに暗い顔をしてどうしたの?」と頬を指で突っついた。
恒章が「琴葉、お前は良く周りを見渡せばカップルが居るのに、普通で居られるな?」と琴葉に尋ねた。
琴葉が「そんな事、今に始まった訳がないじゃん。そんなの気にして居たらキリが無いよ」と恒章に返事を返した。
恒章が「そうだけどさ?何で琴葉だけ呑気で俺だけが憂鬱で居る訳?」と琴葉を見て呆れて居た。
琴葉が「さぁね?そんなの気にするより、他にやる事があるでしょう」と恒章に話し掛けた。
恒章が「あぁ、でも、やる気失せるよな?こんな俺だけが1人だなんて世の中不幸過ぎる」と駄々を捏ねた。
琴葉が「それだったら、彼女の1人や2人作って見たら?」と恒章に返事をした。
恒章が「そうだよな?そんな魅力があったら、今頃俺は、こんなに悩んで居ないはずだ」と悩んだ挙句、考え付いたのは看板を首にぶら下げて彼女募集中と言う紙を貼り付けて辺りを回った。
周りの人達は、「どうしたの?そんな彼女募集中と言う張り紙をして、恒章君はカッコいいんだからわざわざ、そんな事をしなくても良いのに」と恒章に声を掛けた。
恒章は「だって、1人なのは俺だけじゃ無いの?」と周りの人達に聞いた。
周りの人達は「俺だって1人だよ」と数人の人が手を挙げて話をして居た。
何処かの奥さんが「そうよ?そんなに深刻に悩まなくても、いつか彼女は自ずと出来るはずよ。自信を持ってね」と恒章の肩を叩いた。
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