第1話 陰キャな僕は友達作りがしたい (2)
入学式は滞りたく行われ、
クラス発表へと移った。
僕は…5組か。
ここの高校は全部で7クラスある。
1〜3組は1年生から受験に向けたクラス。
4〜6組は勉強と部活動を頑張るクラス。
7組は部活動優先クラスとなっており、
それぞれ受験をする際に、
選択をすることができる。
僕は勉強も部活も頑張りたいと思ったので、
そのクラスを選んだだけで、
決して1〜3組のクラスが
ダメだったというわけではないからね!
ほんとだからな!
とそんなことを頭の中で
呟いていたところでクラスに到着した。
自分の席の近くの人とまずは仲良くなろう。
そう考えてクラスに入り、自分の席に着いた。
僕は運が良いのか、
真ん中の後ろから2番目という
ほどほどの席になっていた。
周りは…….
良かった普通の人たちのようだ。
さぁ、ここからだ。
そう意気込んでいた時に、
クラス担任の声がクラスに響いた。
「はじめまして!
担任の吾妻 桜子(あづま さくらこ)です!
まだ教師としては浅い経験ですが、
皆さんと一緒に成長できればと思ってます!
これからよろしくねー!」
と担任の吾妻先生が言った。
良かった担任の先生が優しそうで…。
安堵していたのも束の間。
次は生徒全員の自己紹介タイムとなった。
言って欲しいことは、
・名前
・入りたい部活動
・最近ハマっていること
・最後に一言
の4つのようだ。
名前順での自己紹介のため、
回ってくるまでに考えなければ…。
・名前
水川 綱
・入りたい部活動
仲良くできる部活
・最近ハマっていること
FG◯
・最後に一言
クラスのことが嫌いになっても、
私のことは嫌いにならないでください。
我ながら悪くない気がするな。
いや待て、最後の一言やめよう。
クラス全員敵に回してしまう。
そう頭で色々考えていると、
吾妻先生が「次、水川くん!」と
僕の名前を読んだ。
よーし、予行練習はバッチリした。
ここで陰キャから脱出だ!
・名前
水川 綱
・入りたい部活動
誰かと関われるクラス
・最近ハマっていること
FG◯
・最後に一言
嫌わないでください。
よーし、噛まずに言えたぞ。
…なぜか先生が爆笑をしている。
あと周りの友達の視線もなぜか暖かい。
上手く行ったのかはわからないが、
僕個人としては、
まずまずという評価にしておいた。
陰キャな僕は〇〇したい KKT @kakita535999
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