1-5 「エーテルギアの冒険者 〜異世界エルヴァニアで運命を掴む〜」

https://kakuyomu.jp/works/16818093088732817264


◯タイトル


ファンタジーの雰囲気は強く出ているが、言葉自体は固有名詞の並びなのでそれ以上の見当がつかない。

ただ、まだ知らない固有名詞ながらもギアという部分からは大型機械の類を連想する。魔法で巨大メカ動かしているような世界観にはゲームなどに見覚えがあるし結構好きだが、文章によるその風景の描写となるとやや難易度の高そうには感じる。


◯あらすじ


ギアが機械を指しているのは正しかったが、エーテルで魔導的なものをイメージしていたのは違ったらしい。はっきりスチームパンクと明言されているので、それならイメージもしやすいか。

そのあたりはあらすじで分かったが、主人公まわりもおおむね不明。特殊能力とかではなさそうだが。目的も生きる事、よりは具体的な言葉が欲しい。


◯最序盤


転生したと思い込んでいた、という独白から始まるのはあらすじと異なっていてあれ? となるが、当然それは織り込み済みの興味を引く要素なのだろう。どう話が動いてここに繋がるかは気になってくる。

北川景子が検索して女優とは把握できたが、本気で誰!?ってなってしまった。これが知ってる名前であっても、異世界のつもりで読んでいた人間を冷めさせてしまうのではないだろうか。実在人物の名を出すのは、かなり狭い条件下でないと良い効果は出ないように思う。


◯1話


あれ。結局転生したのは転生していたのか。主人公が転生したと思い込んでいた事自体はその通りなんだけど、「転生したと思い込んでいた」という独白は「だがそうではなかった」に繋がるニュアンスが強いので、自分の感覚が変でないのなら混乱を招きうると思う。

1話の文字数が少なめなのもあるが、1話が終わる前に話が進み出す何かを感じたい。1-3で追われる書き出しはありがちだと書いたが、話が進み出す感覚を出せる状況としてそれがそれだけ有用であることのあらわれなのだと思う。


◯3話まで


世界全体で転移者を認識していて新規転移者用手引書まであるのは珍しく少し面白かった。ただ、それ故にあまり大した問題もなく暮らしを始められてしまうというのは物語の起伏を失いかねないのではないかと気になる。

ここまでで3話で現在最新もここまでだが、主人公の視点でも具体的な向かう方向が見えておらず火急の事態も起きていないのは物足りなさがある。危機と対抗手段を持たせたいが、危機はどうとでもなるとして対抗手段に何をもたせられるのか。元々半導体に関わってた事が何かしら活かせられるかとは思ったが、異世界技術にすぐ転用できたとなるとご都合が過ぎるか。

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