第20話
そんな会話をしながら、流れるようにベッドへ向かう。
別に発散できるなら誰だって構わないのだが、再会した日、『僕以外とはしないで』と言われてしまい、こだわりのない私は頷いた。
告白されているわけでもなく、彼がなぜそんなことを言ったのかが分からない。
だからといって、特に彼も他の人と関係を持ってはいないらしい。
(恋愛って、ほんとによく分からない)
だって、彼は行為中、いつも愛の言葉を囁いてくる。
意味自体は知っていても、感情が追いつかない私は、その言葉に返事をすることは、ない。
なのに、『付き合ってくれ』とは別れてからは一度も言われたことがないし、それ以外の時は言わないのだから、きっと自分を昂らせるためなのね、と勝手に結論づけている。
今日もお互いの中で果て、彼が私に体重を預ける。
ある種の達成感と心地よい倦怠感に身を包まれながら、私は意識を手放していく。
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