第34話
「うん・・・。しゅんくんにも、『大事なのはお互いの気持ちだろ?』って、『大切なら距離なんかに負けんな』って励まされた。」
「本当だね・・・。ホントに好きなら、距離なんて関係ないのかも知れないね・・・」
「しゅんくんね・・・
『5分の距離でも、気持ちがなかったら俺は行かない。でも好きなら、何時間かかっても、夜中でも、俺は会いに行くよ』って言ったの。なんか私、ジーンときちゃって・・・」
「うん、くるね・・・」
「私、彼氏のことすごい好きだしさ。その気持ちがあれば、距離なんて大丈夫な気がしてきて。それでもどうしても会いたくなったら車とばせばいいんだ!って・・・」
「うんうん、そうだよ、ユミ。」
「・・・ねぇ、アカリ。しゅんくんが、アカリになかなか気持ち言わなかったの・・・なんでかわかってる?」
「え?ユウジいるからでしょ?」
「私は、取っちゃえばいいじゃん、って言ったんだよ?別れちゃえばいいのに!とか思わないの?って」
「そんな・・・」
「そしたら、しゅんくん・・・振るならいいけど、振られてアカリが悲しむならヤダって。アカリが幸せなら、このままでいい、って・・・それって、アカリの事、本当に大切に思ってるってことだよね。」
「・・・」
「アカリは・・・しゅんくんの事、心の片隅にも入らないの・・・?」
「えっ・・・?」
「絶対、ありえない?」
「・・・ユミは・・・しゅんくんがいいと思うの・・・?」
「アカリの彼氏だもんー。決めるのはアカリだよ。」
(そうだ・・・決めるのは私・・・)
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