第19話

ユミに、「アカリ助手席ね」って指名されて、






(えぇ~?)って思いながらも、言えなくて、






おずおずと助手席に座った。







(嫌だな・・・何を話せばいいの~?)







憂鬱な気持ちの私とは違って。







しゅんくんは普通に話しかけてくる。








私から話題を探す必要なんかなくて。







自然と会話が弾んで。


全然苦痛じゃなく、時間が過ぎていった。














明るくて、頼もしくて、優しいしゅんくんに・・・






ついつい相談しちゃったユミの気持ちがわかる気がする。







大学に入ってからスノボを始めた私とユミは。







最初の頃は、何度か一緒にスクールにも入ったんだけど・・・







私は一向に上達しなくて。

危なっかしく、なんとか両方曲がれるくらいにしかならず。







ユミは、彼氏とも来ているし、運動神経もいいから、もう、中級を滑れるようになってしまって。







上手くなって楽しいらしく、一人でもガツガツ滑りに行くユミと。






スノボ半分、休憩半分・・・ってスタンスの私は。






お土産を見たり、ご当地スイーツを食べてのんびり過ごしてたりするんだけど。







それでも、お互いを分かってる私とユミだから。







いつも、待ち合わせだけ決めておいて、あとはそれぞれ自由に、別々で過ごしてたりする。

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