第10話
「もう怖くて行けないし、でも、彼氏と離れちゃうのはヤダって、ちょっと泣きそうになっちゃって」
「えぇ・・・?」
ユミが、泣いたの・・・?
「そしたら、この前みたいなのは珍しいんだよ、って。普段はそんな怖くないから、気をつけて来てみ、って言ってくれて。運転って、誰でも最初は怖いけど、それでやめちゃったら、乗れなくなっちゃうからって。頑張れって励ましてくれてさ。」
「そうなんだ」
「私・・・もう一回行ってみようと思ったの。しゅんくんの言うように、これでやめちゃったら、たぶんもう、私は車では行けない。しゅんくんが、あっちで待っててくれるって言うから・・・もう無理、限界ってなったら、迎えに行ってあげるから、って」
そんな仲良くなってんの?ユミとあの人・・・
「だから・・・アカリ、一緒について来てくれないかな?」
「・・・いいけど・・・」
なんでもなく、ユミと出かけるなら、なんの迷いもなかったんだけど。
しゅんくんという人が、あっちで待っているんだよね?
そんなの・・・私の彼氏が許すわけない。
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