第12話

「いつも時間、気にしてるでしょ。チラチラ時計ばっか見てる。」







「あ・・・ごめん・・・」







「ううん。それって、子供のお迎えあるからでしょ?それわかったから、ホッとしたんだ。」







「ごめんね。感じ悪いね・・・。」







「そうそう~。

いつも早く帰りたそうで、連絡先も、ご飯誘っても断られるし。全然ダメだー、って、結構へこんだ。」







「ごめん・・・」







「子供おいて出られないからだよね?一緒なら、誘ってもいいんだよね?」







子供と・・・

仲良くなろうとしてくれてるの?







嬉しかった。







私が、大切に大切にしてきた娘を、一緒に、と。







こうすけなら・・・

娘を一番にしていたい私を、わかってくれるのかも知れない。







嵐の中を安全運転して、こうすけは、







「じゃ、またね!」






マンションの前で私を下ろして、さっさと帰って行った。







走り去って行くこうすけの車を見ながら。







(友達としてでいいから・・・)

(ずっと、続いていたい・・・)






そう願った。







こうすけは・・・






昼でも夜でも、頻繁にメールをくれる。

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