第13話
でも、昼間はきっと・・・仕事の合間とかに打ってるみたいで。
夜のメールより、そっけないというか、忙しくてあまり言葉を選んでられない!・・・って感じ。
夜のほうが、時間をかけて文を練った感じがする。
『なんとなく・・・』という、いつもの私の勘なんだけどね。
そんなにしてまで、メールしてくれなくても大丈夫なのに、って思うけど、メールが命綱のような私達だから・・・
こうすけは。
メールをやめたら、切れてしまいそうな気がしているのかも知れないね。
私だって、そうだもん・・・。
お互いのことを深く知り合ってない分。
あんまり会う機会がない分。
せめてメールでは、しっかりつながっていようとしてる気もする・・・
いつからか、こうすけが・・・大切な、大きな存在になっている。
それでも意識して、『友達』を保っていた。
こうすけも多分・・・わかってる。
友達だから続いてる、この関係を。
『友達だから、してもいいのかな?』
『友達は、ここまでしないか・・・』
なんて、迷いながら二人、続けてる。
周りから見たら、恋人同士に見えるのかもしれない。
もし誰かに聞かれたら、返事に困ってしまうね・・・
それでも・・・
こんな微妙な関係を続けるのは。
やっぱり、好きだから。
いつの間にか膨らみ出した気持ち。
居心地の良さ。
安心感。
幸せ・・・。
私は、こうすけが好きだよ。
ママが、恋をするのはいけない事なんだろうか・・・?
子供がいたら、女を消さなきゃいけないんだろうか?
本当は・・・こうすけの前でだけは、母の仮面を脱いでいたい。
・・・それでも。
私の過去は、消せないんだよね・・・
離婚が受け止められなくて、旧姓に戻さなかった今の苗字。
数年前まで確かに、人妻だった証だ。
今はもう・・・消してしまいたい。
旦那との結婚なんか、なかったことになればいいのに・・・
こうすけと出会って、自分の過去が大嫌いになっていた・・・
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