第7話

それで、気づいてしまった。


何の取りえもない私だけど、なんとなく・・・って勘だけはいい。






こうすけを見て・・・すごくすごく、深い寂しさを感じ取ってしまったの。






痛々しいくらいの、寂しさ。






しっかりしてて、いつも穏やかな顔してるこうすけだけど・・・






心の奥底に、抱えきれないくらいの『何か』を持っている気がする・・・。






「こうすけ・・・何か・・・あるの?」







「なんで?」







一瞬も考えず、すぐ返されたから、私の勘もハズレかな・・・?と思った。







「あ、ごめん、何でもないの。」







刺さるくらいの、真っ直ぐな眼差しに、少しひるんで謝った。






こうすけは・・・






そんな私をしばらく見つめてて。


それから、寂しい目をして、フッと視線を外した。






その寂しい目に・・・やっぱり私の勘は間違ってない。

簡単には言えないくらいの・・・寂しさが、こうすけにある・・・。






そう思った私は、携帯を取り出した。






「仕事中はOFFにしてるけど・・・」







「えっ?いいの!?」







パッと明るくなったこうすけの顔を見て、私も嬉しくなった。







やっぱり、こうすけには笑ってて欲しいと思う。







私に何ができるかわからないけど・・・






こうすけの寂しさを、少しでも助けてあげたいと思った。

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