第30話
美咲との別れに現実味が増してから・・・俺は別人のようになった。
今まで行かなかった飲み会に顔を出し、軽そうな女に酒を飲ませまくる。
顔なんてどうでもいいんだ。
ヤらせてくれれば。
美咲への復讐心なのか・・・
それとも、寂しさからなのか・・・
わからない。
でもとにかく、女の子を抱きたかった。
今夜も、どこの誰だか覚えてもいない女を連れて、幹事のまさとに声をかけた。
「じゃ、お先~」
歩けないくらい寄った女を連れてる俺に、
「ひで~な~。ベロベロじゃん」
まさとがささやいた。
「ま~な。」
鼻で笑う俺に、
「ったくお前、何でも食う・・・」
あきれてまさとが言う。
「バーカ。女なんか・・・顔見なけりゃ誰だって一緒だよ」
「うわっ、ひでぇ~。
顔も見ないでヤんのかよ!?」
「あれは無理だろ~?
見たらできるかよ!?」
まさとを軽く肘でつついて、
「じゃーな!」
何も聞こえてない女の肩を抱いて店を出た。
・・・そうだよ・・・女なんて・・・
誰だって同じ。
・・・女になんて・・・マジになっちまったら、痛い目にあうんだ・・・
今夜も。
名前も覚えてない女を、顔も見ずに抱いた・・・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます