第2話 一日
どうも、天久 空です。S級探索者にして、世界最弱の探索者です。
今、ボスさんにボコボコにされて帰ってきてテレビを点け録画していた、『S級探索者全員集合ー!!』って特番を見る。
もちろん、俺は呼ばれてない...
「ふざけるのも、大概にSayよ!!」
なんで、4人しか呼ばれてないん?俺は?S級って5人いるよね?ねぇ?
『ちょっと、MCさん。僕達S級の中には、そんな人いませんよ』
あ?
「葛道ィィィィィ!!テメェ!!てか、他の3人も笑ってないでS級なら、そんな番組に出てないでダンジョンにでも潜ってろ!!」
マジでなんなん?
「いや、確かにS級なのにダンジョンを1個も攻略してないのは申し訳ないけどさ」
仕方なくね?
「俺だって、5年間、毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日四肢を何百回って消し飛ばさたり、下半身消し飛ばされたり、挙句の果てには、首だけにされたりしてんのにさ、働けだの、サボるなだの、言われて、血塗れでダンジョンから出てきても心配されるどころか、俺が雑魚モンスにボコられてるって嘲笑されたりするし、最悪だよ!!」
めっちゃ強いボスさんの存在を探索者協会に報告しても、嘘だと言われるから、配信して、証明したろって思って撮影用ドローンを持って行ったら、一瞬でボスさんにぶっ壊されて、何も映らず。
結局、嘘つきのレッテルを貼られて、ドローンも自分で壊したとか言われて、更に炎上して、散々だよ。
「なんなん?俺がお前らに何をした?」
そんなことを思いつつ、色々していたら、朝の6時になった。
今から、朝ごはん食べて、学校行く準備して、余った時間で
「何しよう?あ、それっ!...じゃなくて!」
8時半まで仮眠をして、学校に行く。
「はぁ...」
マジで憂鬱。学校に言っても馬鹿にされるだけだし、でも、行かないと主席日数の問題で進級できないし。
「探索者なんて、辞めたいよ...」
でも、S級は探索者でいることを国から強制させられているから辞めることも出来ない。
「いっそのこと、日本なんて滅ぼそうかな...」
瞬間、スマホからJアラートがけたたましく鳴り響く。
「おっと...」
闇落ちするところだった。ちょっと力んだだけで、こうなるからな、気を付けないと。
そうして、時間になったので家を出て、学校までの空を走る。
これなら、学校まで一直線に行けるから楽なんだよね。しかも、空を走る位なら魔力も使わないでも出来るし。
学校に着き、靴を履き替えようと靴箱の蓋を開けると。
「やっぱりなぁ」
案の定、ゴミまみれだった。ため息を吐きながら、指パッチンをしてスリッパを綺麗にしてから履く。
そして、靴箱の中に日を放ちゴミを一掃する。もちろん、靴箱を燃やすなんてヘマはせず、ゴミだけを焼く。
階段を上がり、自分の教室に向かう最中、話しかける奴なんていない。
教室に着いたので、中に入る。すると、ザワザワしていたのが、一瞬で静まり返る。気にせず、自分の机に向かうと落書きがされていた。
「幼稚だなぁ」
まぁ、これも日常の風景でしかないけど、やっぱり少し悲しいよね。
今度は、机を綺麗にして椅子に座る。もちろん、椅子には画鋲が置いてあったけど、全部片している。
それからは、いつも通り馬鹿にされて過ごした。
そして、学校が終わると同時にダンジョンに向かい、ボスさんとの戦いを始める。その後、次の日の朝5時にダンジョンから帰って来る。
そして、憂鬱な一日が始まる。
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