改めて親友との再会

ユラとキッカが決闘したその夜。

俺は組合ギルド近くのレストランでモルフィ、ミミカ、ククルと共に晩飯を食べていた。


ユラとキッカには後で何か持ち帰りで何か持って行ってやるか・・・。


「しっかし、キッカがまさか女だったなんて・・・。」


本当にびっくりしたよ・・・。

そういや俺、昔あいつの事殴っていたよな・・・。

男の勝負としての殴り合いのつもりだったんだが・・・。

"女"だってわかっていたらあんなことしなかったんだけどな・・・。


「ライア、あの少女の事が気になっているのか?」


「いや、気になっていると言うか・・・ちょっと昔の事を思い出していて・・・」


「昔?」


「モルフィは知らないんだよな、キッカあいつの事。」


俺はモルフィにキッカの事を色々と話した。

モルフィも興味を持って話を聞いてくれていて、微笑ましく感じてくれたりした。


「まさか男だと思っていたとは?」


「仕方ねえよ!あいつ本当に格好が男みたいだったんだから!」


他愛もない話であったが、楽しく思った。



***



そして食事を終えた俺達は持ち帰りの食事を持って宿へ戻った。


宿の部屋に行くと、そこには先に目を覚ましていたキッカ椅子に座っていた。

ちなみにユラはまだ寝ていた。


「起きてたんだな・・・」


「おかえり!」


とりあえず俺はキッカに晩飯を渡した。


美味そうに食う彼女を見て俺もまた腹が減ってきそうになった。




***




食事を終えたキッカ。

満腹を感じた彼女の微笑みに俺はついドキッとしてしまった。

ありえねえ・・・!!

俺とキッカはあくまで

そうだ!

そんな考えを持つな!!

でも・・・



「キッカ」


「何?」


「今更だけどよ、昔、決闘したの覚えているか?」


「うん!覚えてるけど?」


おれは 必死で当時決闘で殴ってしまった事を謝罪した。

女と分かっていれば殴っていなかったんだが・・・。

でも、男だろうと女だろうと、俺は相手を本気で殴る事なんてできなかった。

だからか、俺は殴る時はかなり手加減していたんだよな。

キッカが怪我をしないように。

だから代わりに俺が殴られて痛い思いをすれば良い・・・。

そう思っていた。


「いいさ!おかげで私は拳闘士ファイターとして冒険者になれたんだから!」


咎めるどころか笑って喜んでいた。


そんなに良かったのかよ・・・。


でも、俺は正直。

キッカと再会できたのは嬉しいな・・・。

ユラ達とまた会えた時も嬉しかったけど。

キッカこいつは昔と変わってない所もあるし!

さっきのユラとの決闘もすごいし・・・。

強くなったんだな・・・。


こいつならもしかして・・・。


「なあキッカ・・・」


「ん?」


俺はある考えを起こして答えを出した。

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