3. 朝顔と落花、花束を
今更になって気がついた
終わる途中のままで繰り返している
朝顔が咲く前の頃 君をようやく知った
ありもしない記憶の隅で
落下するくらいには日々が遠退いた
足が冷たいのだ 視界が咲くそれに
泣いてしまわない様に 酷い走馬灯をみた
幸せを並べたっていつもそうだった
宙に落ちてゆくのに なのに
もう少し生きたいと思ったのだ
愛さえ知らないこの孤独な街で
なんとも滑稽な話だろう
今更報われないのに 君に会いたかった
辛いと思えば 空の色が変わって
遣る瀬無い気持ちを歌にして
遠に過ぎたそれを拾い集めて
それをどうしろと言うのだ
時雨のないこの世界で君を描けたなら
もう一度あの夏に戻ってさよならをするのだ
宙に落ちてゆくのに なのに
もう少し生きたいと思ったのだ
愛さえ知らないこの孤独な街で
なんとも滑稽だろう
今更救われないのに 君に会いたかった
宙に落ちてゆくのだ だから
もう嫌だ生きたいと願ってるのに
愛さえ知らないこの孤独な街で
なんとも滑稽だろう
今更救われないのに 君に
君に会いたいと最後に思った
アスファルトまでの2.25秒間
破裂音と共に何かが咲いた
君はそれを見ていたのだろうから
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