9:アンビバレント 感想

お話

https://kakuyomu.jp/works/16818093087196390509/episodes/16818093088562264001


 このお話のタイトルを見ると、『化物語』の神原さん編主題歌を思い出しますよね。「ambivalent world」でしたっけか、『恋物語』辺りまでは原作を読んでから追いかけていたので、本編の内容に反して(?)かなり爽やかなオープニングで驚いたのを覚えております。

 理想と現実の間に大きな隔たりがあるというのは、このお話に登場する僕こと海智留みちるくんほどの絶望感を伴わないものも含めるならば、誰しもが日々感じていることかも知れませんね。そんなときはほら、あれですよ、スガシカオさんの「Progress」を聴いて心を落ち着かせてみてはいかがでしょうか(個人の意見です)

 切れたナイフ(リアクション芸で一花咲かせそうな形容をしてしまった)時代の海智留くんのおいたわしい感じが何とも言えず性癖に刺さったという話はさておき、そういった過去をも受け入れてくれる存在というのは人生において大切なのかも知れませんね。海智留くんの働くホストクラブにやってきた美菜さんがそうなのかはわかりませんが、いつか出会えるといいですよね、そういう存在にね。救われてほしい子なのですよ。

 男の娘アイドルですか……海智留くんは世間から与えられるイメージと自分の乖離に苦しんでいた場面がありますが、そもそも男の娘ってどういうイメージなんでしょうね? 筆者が男の娘をイメージするとき、まずは準備運動として『奥さん待ってるのに、男の(自主規制)こんなとこで(自主規制)使っちゃうんですね?』と蕩けた顔で煽ってくる関わったらおしまい系の男の娘をイメージしてから、ピュア系だったりあざとい系だったり、お姉ちゃんや妹に可愛さを見出だされたものの本人はむしろ男らしさを求めている系の男の娘だったりと、いろいろなタイプを思い浮かべるようにしています。しています、と言いましたが、浮かんでしまうのです。おかげで全年齢向けの男の娘を考えるときにもまず関わったらおしまいな子が出てくるのが悩みどころです。

 そもそも男の娘のイメージというものが人それぞれなので、海智留くんへの解釈不一致コメントというのは実に人それぞれというか、本当に悩める少年の人生を歪めるには不確かなもののはずなのですが、今や指先で人を殺められる時代とさえ言われるほどにそうしたコメントやら何やらの影響力は大きくなっていますからね。我々も安易にそういうことを言わないようにせねばと襟を正したくなりました。


 話の雰囲気にあまりにそぐわないので語るのを躊躇いましたが、海智留くんの「性欲に従」ったのはソロプレイなのか2Pプレイなのか、それともチームプレイなのか……どれなんだい!

 ヤーーーー!!!と心が叫びたがってしまったんだというコメントを添えて、『アンビバレント』の感想とさせていただきます。

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