4:永遠の偶像 感想

お話

https://kakuyomu.jp/works/16818093087196390509/episodes/16818093088385327437


 大胆なこく~~はく~~ッ!!

 心が望ん~~でるぅ~~ッ!!

 あなたをーっ みーつめる目からーッ!!

 ひとーしずくーッ!!


 思わず百合オタクの血が滾ってこうふんしてしまいました。いやいや、よもやよもやだ! よもやよもやですよねぇ!!

 アイドルもので百合コンテンツを摂取することになるとは、思いもよりませんでしたねぇ! ありがとうございます!! いや、ここまで言ってからよく考えてみると楓ちゃんと杏ちゃんの関係、百合とかいう前にBanG Dream!シリーズの氷川姉妹の関係にも似ているような気もしますが、こういうのはあれですよね、観測者たびびとの数だけ解釈こたえがあると昔から言いますからね! だから筆者の目には百合として焼き付いてしまいましたね。


 いいですよね、楓ちゃんみたいに「ただそうあるだけで人の人生を狂わせるポテンシャルを持つ女」が誰かひとりに執着して、徹底的に離れてくれない友人関係じゅばくってね。もちろん、そうあるだけで人の人生を狂わせる女というのはそうあるだけで怪獣や天災のように他人の人生を踏み荒らしてしまう様もいいのですが、たぶんこの楓ちゃん、もう自覚的だと思うんですよね。そんな女が杏ちゃんというたったひとりにここまで執着しているという図式……人類の幸福はここにあったのかも知れませんね。

 そしてそんな楓ちゃんの熱に知らず知らずのうちに侵されてしまっていた杏ちゃんも、楓ちゃんに勝つことに執着する人生を歩むことになるわけなのですよね。そう、恐らくは楓ちゃんが欲した通りに──なんだこの呪い。女が女を親愛のろいで縛り、女が女に執着のろいを向け続ける。こんなの……こんなの百合永久機関ですよね。永久機関は、もう完成していたんですねぇ。それはもう、心が挫けたくらいでは……「勝てないな」とさとってしまったくらいでは逃げられるわけがないんですよね。それが百合永久機関というものです。

 たぶん杏ちゃんも、楓ちゃんほどではないというだけでかなり何でもできる子なのだと思うんですよね、そういうパターンであってほしい。対抗心が劣等感に変わり、劣等感が呪いに変わって、それでも離れることのできない自分に、執着せずにいられない自分に嫌悪しても、離れようとしても、眩しく輝いてどこまでも視界から消えてくれない楓ちゃんたいよう……Marvelous!!

 

 ということで、たぶんこのふたりのFAが出回るとしたら宗教画みたいな雰囲気になるだろうなという期待を込めつつ、『永遠の偶像』の感想とさせていただきます。

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