第4話飽きるまで。

ご飯も食べてお風呂にも入って。


スッキリしたからついつい忘れていたの。


「やっと戻ったか。ノロマが」


「!?!」


そうだ、私この男の子突き飛ばして鏡に押し込めちゃったんだった。


私のベットに腰掛けて普通に私の本読んで当たり前のように寛いでる。


一瞬…変質者!?と思って叫んじゃいそうだったよ…。


「てめぇ何か言うことあんだろ。」


「ご、ごめんね!慌ててたと言っても酷い事したね…怪我してない?」


「…。なんかそんな素直に謝られると。」


チッ。て舌打ちして目を逸らす男の子。


そしてまた本に視線を戻してしまって私達は言葉を交わさなくなった。


「…」


「…」


き、気まづい。


現在日本時間21:30を回ったところ。


私そろそろ寝たいなぁ。なんて。思ってたり。


「あのぉ…」


「なんだ。」


「私明日も学校があって…」


「だからなんだ。」


「そろそろ寝たいなぁ…なんて。」


「…はぁ。」


パタン。


すっっごく不機嫌に本を閉じて立ち上がった…


怒らせたかな?怒ってるかな?


もぉぉ怖いよぉお!!無言やめてぇぇっ


「ご…ごめんね…」


「…ここはお前の部屋だ。これは借りてくぜ」


「う、うん!続き気になったら言ってね、続編もあるから。」


「あぁ。あ、それと。その鏡はここから動かすなよ。」


「え?なんで?」


「さっき色々と試した。どうやらこの部屋でなければ俺の部屋と繋がらないらしい。俺の鏡の方も同じだった。」


「そうなの!?いつの間に!?」


「さっきと言っただろう。お前がダラダラと下の階で過ごしていた間にだ。」


「あぅ…」


トゲトゲしいんだよなぁ…


これがこの人の性格なんだろうけど…。友達いるのかな?


ってそれ私人の事言えないや。


「じゃ。用がなければ無闇矢鱈にこっちに来るなよ。死ぬぜ」


「??海外だから?」


「お前…。母が母ならお前もお前だな。」


「え゛。そんな変な事言った?」


「いや、いい。じゃぁな脳天気バカ」


ひ、酷い!!脳天気バカだなんて!!


私そんなに変な事言ってないよ!?


もう帰って行っちゃったけどっ。


「脳天気じゃないもん。」


いいや、もう寝ちゃお!


明日は学校行って、それから友達のお化粧品買うんだ。


ママからも頑張ってってお小遣い増額してもらえたし。


頑張って可愛くなるんだ!


「よし!気合い入れて寝るぞー!」


パチン!て頬を両手で押さえたらちょっと痛かった…


お布団お布団…



「気合い入れたら寝れねぇだろ。」


こいつやっぱりバカだな。


勢いよく頬を叩くから少しビックリしたが。


涙目になってベットに行きやがった。痛ぇんじゃねーか。


「…ふっ。」


一般人だがいい暇つぶし相手が出来たもんだ。


こいつ怒らねぇし大抵の事なら何しても大丈夫だろ。


部屋にある本の数も申し分ねぇしな。


「飽きるまで鏡は繋げといてやるか。」


俺が飽きたら、鏡を捨てさせればいい。


いつまで持っておけるか知らねぇけど。




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