第3話 美貴
今の会社に入社して6ヶ月が経った。
人間関係にも恵まれて、和気あいあいの職場に勤めていた。
「落ち着けって。俺らスタッフが他にもいるだろ。一人で抱えすぎだ」
その言葉に、ずっと我慢していた思いが溢れて涙が出た。
「まだまだ新人だろう。できたふりをするなよ」
頭をぽんぽんと撫でられた。
「気づいてやれなくてごめんな。俺も先輩として、落ち度があったかもしれないな」
「その通り!!」
「それは、はっきり言うんだなぁ?」
美貴は、恭介に心を許すようになって交際にまで発展した。仕事以上に、心の拠り所になった。
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